キラキラの世界(テニプリ連載)@
□二十歳の私達
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「はあ、はあ・・・」
肩を揺らしながら、居酒屋のドアを開ける。
店員が出てきたが、直ぐには伝えられない。
息を整えて、
「予約の・・・名前は、多分・・・横山か、谷口だと」
「東浜高校サッカー部の方ですね。
皆様お揃いですよ」
ブーツを脱ぐのを待っていてくれるのが、返って焦らせる。
一番奥の部屋に案内されただけで、笑顔で消えていった店員。
『逆に入りにくい・・・』
そおっと閉められた襖を開けると、
「「「マネージャー!」」」
歓声が上がった。
「ひ、久しぶり!遅れてごめん」
二十人が意外と狭い空間に押し込められていたせいか、一斉に注目を浴びる。
お陰で、狼狽えた挨拶となった。
東浜高校サッカー部、同学年だけの同窓会。
卒業して二年。
二十歳になった節目。
「綺麗になったじゃん!」
「ありがとっ!飯野君はお世辞が言えるようになったんだね」
他愛もない会話をしながら、空いていた席に腰を下ろした。
「それじゃ、我らがマネージャーのミハルちゃんが登場したってことで、もう一回乾杯といくか!」
「「「ッスーーー!」」」