キラキラの世界(テニプリ連載)A

□めんそーれ リーゼント
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「全く、東京の人は不親切ですね」

眼鏡のフレームをくいっとあげ、リーゼントがそう言った。
ちなみに私が近付いたのではなく、彼から側に歩いてきたのだ。

「東京の人じゃないんですか?」

そんなこと言うから、ついつい聞いてしまった。
なのに、自分で振ったくせに睨んでるよ。

「・・・じゃ、この辺で」

関わらない方が良かった。
早々に立ち去ろうとする。

「待たないと、ゴーヤくわすよ」

なんやねん、それ。
振り返り、

「・・・ゴーヤ?
別に好きですけど」

恐る恐るそう言うと、

「そうですか、それは結構」

誉められた。
何だろう、この上から目線な態度。

まあいい。
多分、沖縄の人なんだろう。

「この辺で、スポーツショップはありませんか?」

「それで、わざわざ東京に?」

「そんなわけないでしょう」

光る眼鏡。
つっこみは早い。
島んちゅをなめてはいけないようだ。

「どうせ暇なら、案内してください」

明らかに断定した物言い。
その通りだけに、反論は出来ないので悔しい。

そんな流れで、一緒に歩く。
道案内しているのは私なのに、主導権握られているのは何故だろう。

「・・・」

「・・・」

そして、会話はなし。
早く到着したい。

ちらりと横顔を見上げる。
整った顔よりも、私はその体型に目が行った。

良い筋肉をしている。
上腕二頭筋が特に。
私は結構筋肉好きだ。
ちなみに、海堂の腹筋も大好きだ。

兎に角、スポーツショップと言うからには、何かをしているのは確かだ。

「何のスポーツやってるんですか?」

聞きたい。
けど、怖くて聞けない〜。
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