キラキラの世界(テニプリ連載)@


□少年ア○ベ
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「で、俺がこけにされるのは、何処に繋がるんだ?」

まだ根に持っていた跡部。

「あ、ああ。
そいつが言ったんだよ。
それでもダメなら、お前が何とかしてくれるって」

「ここに来て、他力本願発言かいな。
オモロイナー!」

そこで跡部の名前が出た為に、勘違いしたと宍戸さんが経緯を話す。
それを聞いているのか、聞いていないのか、よく分からない表情の跡部。

「それにしても、その人の言う通りになりましたね」

長太郎が感心する。

プライドを捨てた土下座。
バッサリ切った髪。
そして、跡部の助言。

「・・・そいつは、どんな奴だった?」

跡部が何かに気付き始めた。

「・・・名前は聞けなかったからな。
俺よりは身長は低くて、髪は肩くらいだったような」

「宍戸に女の子の特徴聞くのは酷やで」

「うるせーよ!
俺はお前みたいに、ジロジロ見てないんだよ」

「まあまあ、二人とも」

騒然となる部室。
そして、いつもの、

パチーン!

はい、注目。
跡部は言った。

「ミハルだな」

その名前に、一瞬だけ静まり返る部室。
だがすぐに、

「ほんまかいな、跡部!
・・・せやけど、なんか分かるような気いせえへんでもないなあ」

「あり得ますね。
部長をこけに出来る人と言ったら、あ
の人しか思い付きません」

「そっか、宍戸は会ったのか。
やるねー、ミハルちゃん」

「滝・・・」

そこには、さっきの試合で宍戸さんに負けた滝がいた。
複雑な顔をする宍戸さんの肩を叩いて、

「俺には、髪は切れないよ」

爽やかにそう言った。
散々振り回された滝。
実は、彼が一番大人だ。

「跡部・・・ミハルって一体誰だよ」

「フッ」

宍戸さんの言葉に、跡部が不敵に笑った。
そして、

「ただのバカ女だ」
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