キラキラの世界(テニプリ連載)@


□乾を呼べ
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三時までに退院すればいいと言うことで、昼御飯を食べた私は暇すぎて困っていた。

ちなみにずっと付き添ってくれていたニーは、一旦着替えを取りに自宅に戻っている。
ここは神奈川のとある病院。
気付かないうちに、こんなとこまで運ばれていたとは。

「はあ」

屋上で携帯を見ると、恐ろしいまでのメールの数だった。
青学レギュラーはもちろん、他には香山さんとどこで知ったのか桜井君までも。

そして、流石は俺様跡部と忍足も。
負けた彼等だったけど、それとこれは別とばかりに心配してくれていた。

最後に、手塚。
彼のメールだけ・・・ない。

「はあ」

すっかり熱も下がり、風邪の初期症状なんてどこへやら。
健康を取り戻した私は、もはやため息しか悪い物は出ない。

メールが来たら来たで気まずいけれど、全く来ないのもそれはそれで、かなり気まずい。

あんな言葉を吐いた上、勝手に倒れた私。
もう、一生顔合わせられない気分だ。

「ハアーーーーッ!」

大きいため息なのか、たんなる叫びなのか、自分でも分からないまま張り上げて、座っているベンチの背もたれへ伸びをする。

「・・・うおっ!」

思わず驚きの声をあげる私。
人間意表をつかれると、かわいい声など出ないもんだ。

空を見上げる形になった所へ、被さるように別の顔。
それも、

「ゆ、幸村ーーー??」

我を忘れて、叫んでしまった。
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