恋愛教室

□雨
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なんだと聞こうと口を開いた瞬間、「先帰っていいぜ。」と窓を眺めながら青峰は呟いた。

窓の向こうの雨は音を大きくしていき、存在を訴えているように感じる。
その真下には、水溜まりが目立つグラウンドが広がり、サッカーゴールがしんとそこに立っていた。

そんな景色を見つめながら、プリントに取りくまない青峰は、どこか傍にいたくなる母性本能を感じてしまい、赤司は「…それは?」
と口にしていた。

青峰は「詩の宿題。」と少し声を上げて赤司に返した。

「そうか。書けないのか?」
「書けねぇ。」
「…終わるまで待ってるよ。」
「…なんでだよ?」

意外な言葉が返ってきて、赤司は青峰の前の席の椅子を引くのをためらい、青峰を直視した。

「そうしたいからだ。」
「…そうしたい理由を聞いてんだよ。」

怪訝な顔をしながら、青峰はまた窓に視線を逃がす。

そうしたい理由。
決まっている。
こいつはそれに気づかないのか?
気づかないのなら言葉にしなければならないじゃないか。

「理由なんて決まっているだろ?」

緊張したからか、怒っているような声を出してしまい、今更後悔した赤司だったが、目の前の青峰を見てその不安は一気に消え去った。

「それって、そーゆことだろ!」

青峰はそんな陽気なことを喋ったのだから。
ホッと安堵した赤司の頬は緩み、青峰に笑いかけていた。

















「俺、バスケより赤司が好きだ。」












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