恋愛教室

□雨
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梅雨の時期になり、外は激しい雨に襲われていた。
雨は音もなく地上に突き刺さっていく。

今日は部活動が休みということもあり、みんなはどこか物足りなそうに一日を過ごしていた。

「「さようなら」」

帰りの会というのが終わり、赤司は真っ先に青峰のクラスへと足を進めた。
このような日は滅多にないからか、緊張してくる。
らしくない。

青峰との関係を聞かれれば恋人と呼べるモノなんだと思う。
気がつけばお互いに距離が縮まっていた。
青峰の部屋に一人で行った事だって何回もある。
好きかどうかは聞いたことはないけど少なくとも自分は大輝に惹かれていて、その事実は変えようがない。
大輝が僕に好意を抱いてなくても…気持ちを抑える事がどうしても出来ない。

気づけば青峰の教室にたどり着いていた。教室からどんどん人が出ていき、空席が目立つようになっていくと、赤司は青峰の席へと歩を進めた。

「大輝。」

心あらずだったようで、青峰は赤司に気づくとピクリと肩を震わせた。
それも束の間、青峰は赤司から目を反らす挙動をした。

普段の青峰と違うことは言うまでもなく、赤司は青峰の席へと近づく。

机に一枚の紙…。






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