リボーン小説
□出会いは偶然か必然か
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ヴェルデの部屋を去り、リボーンの家に戻った一人と一匹。
「今から俺がやる事は俺様の為にすることだから、逃げるなよ?」
出会った時に見たニヤリとした笑い方にツナは危険信号のようなものを感じた。思い返せば、今日はずっと何故かイヤな感じが体に纏わりついていた気がしていた。と危険な笑顔のリボーンを見ながら思い返す。
(逃げなきゃヤバイ!でも、どうやって逃げよう・・・。逃げた後の事考えたら逃げるのもヤバイような・・・。)
グズグズとそんな事考えている暇があれば、逃げればいいのに動かなかったツナはリボーンの右手を見て蒼白になった。
「それってまさか・・・拳銃ってやつ?」
現実を認めたくないというか、日本は安全な国だから、目の前の黒い物体を簡単に認めることができないツナ。
「見た目は拳銃だが、中身は最新技術満載だから安心しやがれ。」
黒い笑顔を浮かべて銃口をツナに向けるリボーン。
(逃げなきゃ殺される!)
文字通り脱兎のごとく身を翻し、リボーンから離れようとしたが・・・。残念!首輪とリードは繋がれたままで、逃げること叶わず。ツナが怯んだ一瞬の隙をリボーンが逃すことなく引き金を引いた。
体に衝撃を感じたツナは「あぁオレ死んじゃうのかな・・・。もっとやりたい事あったのに。」悲愴な面持ちで言葉を吐き出した。
そんなツナをギラギラした目で見つめるリボーン。
(体が・・・熱い・・・苦しいよ・・・母さん・・・。タスケテ・・・リ・・ボーン・・・)
ミシミシと音を立てながらツナの体が変形していく。異様な光景が繰り広げられ、全てが終わった後にツナの体は人間に近いものになっていた。
「さすがヴェルデが作っただけあるな。だが、完全じゃねー。」
全ての事象を理解しているかのようなリボーンは、一人そっと息を吐いた。
寝室に運ばれたツナは手足を拘束され、首には新たな首輪が嵌められた。