short story
□晴れた日の縁側
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「…美帆さん」
突如彼の顔から笑みが消える
『沖田さん?』
「美帆さん…今晩私たちは、池『知っています』」
沖田の言葉を美帆が遮る
『あゆ姉から聞いてます…池田屋に行くんですよね…』
「はい」
『そぅ、ですか…』
二人の間に沈黙が続く
『死なないで…くださいね…』
沖田が死ぬわけがない
そんな事分かりきっていた事だったが知らぬ間にそんな事を言っていた
「当たり前です!私が美帆さんをおいていくわけがないでしょう!」
沖田が胸を張ってそう言った
『………』
「私はちゃんと戻って来ますよ!そしたらまたここでお茶しましょう?土方さんに京菓子でも買ってもらって♪」
うーん、何にしようかなー。と今から京菓子の事を考えている沖田に思わず笑みを浮かべる
「やっぱり美帆さんには笑顔が一番ですよ。まったく〜貴女が心配そうな顔してたらこっちまで緊張しちゃうじゃないですか〜」
ぶーぶーと口を尖らせている沖田に美帆はまた小さく笑った
『ふふっすみません。じゃあ私はお茶の準備してますから、沖田さんは悪い人をちゃちゃっと倒してきてくださいねっ』
「当たり前ですっ!」