天使と悪魔

□Wing1
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ーーーーーーーーートッ



花びらが降るハルルの町。
桃色の花が美しく、同時に儚い。



彼はどこだろう。
あの樹の所にいるだろうか。



樹を見上げ、周りを見渡して、愛しき黒の姿を探す。




「ーーーーーーーあっ」




ハルルの桃色に紛れて、黒が垂れる。
三編みだが…あの艶やかな黒は彼のもの。

樹の枝の上で器用に寝ている。
ーーーーーよく、落ちないものだ。



翼を使って、ゆっくり、音を立てぬように近づく。
安らかな寝息を立てて、静かに寝ている。


睫毛が長く、目はスッとしていて。
女性的な顔立ちだとジーッと見つめる。
スラッとした鼻立ち。
全体的に整っていて、羨ましい程に綺麗だ。



「………………………人の顔なんて見て何が楽しいんだ?」
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