short

□お前はオレのもの
1ページ/3ページ



「黒崎先輩っ!」



後輩の春歌がオレを呼ぶ。

「んだよ」
「曲が出来たので聴いて下さいっ!」
「言っとくがオレはロックじゃねぇと・・ー「自信ありますっ!」


オレが言いかけ途端、自信があると抜かしやがった。
ハッ、なんて生意気な奴。


「曲流しますね!」
「あぁ」

オレが返事をすると曲が鳴り始める。



〜♪〜♪


「ッ!!!?」

なんだ?この曲は....。
情熱的で激しい.....かつロックを奏でてやがる...!
女の曲ってのが悔しいが、曲が終わっても
オレの中のロック魂が鳴り止む事は無かった。
その時だった。



「ぐっもーにんっおはよーちゃんっ!」


バンッと勢いよくドアを開けて入ってきたのは・・、
んだよ。嶺二かよ。


「なんで嶺二がいんだよ!」

素朴な疑問を口にすると、
春歌は俺と嶺二の間に割って入ってくる。

「..実は今回の曲は黒崎先輩と寿先輩のデュエット曲なんです」
「そーそー!てなわけでランランっ!ヨロシクちょっ!」

そういって嶺二はウインクして見せた。


(は................................?)



この曲を嶺二と歌うってのかよ?!


「...ねぇ、...よ」
「ランラン?」
「....冗談じゃねぇー!この曲は俺だけで歌う」

俺はそう決めたんだ。
2人は心底驚いたようだったが、もうそんな事気にならねぇくらいに
あいつの歌に惚れちまっていた。


「でもっ!この曲は!!って....黒崎先輩っ!?」


がばっ


何か言いかける春歌に構わず、ぐっと引き寄せる。


.
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ