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私は今日から早乙女学園に入学する。


親の反対を押し切るのは大変だったし、地元の友達と別れて1人で知らない場所へ行くのは怖いけれど、私を応援してくれると言って背中を押してくれた事がすごく有り難かった。
小さい頃からの夢だった作曲家になりたいという思いを捨てきることができなかった私は、親や周りの人達の応援を胸に、不安な中、一人で上京してきた。


私の夢は作曲家。


幼い頃からアイドルに曲を提供したいという夢を抱いていた。
憧れである早乙女学園へ入学するには厳しい試験を勝ち抜かなければならなかった。
だけど、強い意志を持っていた私は晴れて合格することができたのだ。


正直、臆病な私に友達ができるかすごく不安でドキドキしている。
..だけど、新しい夢への一歩に近づける嬉しさ、ワクワクの方が今は大きかった。






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たくさんの生徒で溢れている学園内。


(えーっと..私のクラスはSクラスだからこの上かな・・?)


方向オンチな私は早速早乙女学園の校内の広さに圧倒し切り、慌てふためいてしまっている。
この広さ、本当に迷子になりそう..。
私は取り敢えず手探り次第にほぼ感で提示されてある教室を目指した。


Sクラス・・Sクラス・・


(あっ!!あった!!!)


ほぼ感であったにも関わらず、どうやら教室に辿り着くことが出来たようだ。
この校舎の広さを考えると我ながら凄いと感心してしまう。

踵を返し真新しい制服のスカートをふわりと翻しながら私は教室へと足を踏み入れた。
同じ制服を着た生徒。騒がしい教室。すべてが瞳に新鮮に映り込んで。

やや緊張しながら自分の名前が記入してある席に着くと、隣の席から声を掛けられた・・ー





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