航海*妄想の宝箱

□ONE PIECE 新世界篇 1
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ー魚人島ー
ルフィはボーっと街並みを眺めていた。
(エース…)
死は受け入れたものの、未だに1人になったり、暇な時間があったりすると、エースを無意識に探していた。
この世にはもういないとわかっていても、どうしてもエースはひょっこり姿を表すんじゃないかと思ってしまい、そんな自分をルフィは嫌だと思う。
「…いないんだよな、エースは…」

「ルフィ、出航するわよ!」
ナミが発した声ではっと我に返ると、急いでサウザンドサニー号へ飛び乗った。
一行は、ゆく当てもなかった。
ただナミ達はルフィに暇な時間を与えないように務めていた。

大切な兄を無くしたルフィの変わりようは、いくら隠そうとしてもバレバレなわけで、今もこうして海へと駆り出した。

「アラバスタに行ってみる?ルフィ」
ナミがルフィに尋ねた。
「なんでだ?」
キョトンとした表情で聞き返す。

「ビビに、久しぶりに会いたい」

ービビー…
アラバスタの王女だ。
「そうだな!よし。皆のもの、出航だあぁぁぁ‼」

ルフィはまだ知らなかった…

アラバスタには、エースに関係する海賊がいる事に…

また、エースが生きていると、確信出来る事に…
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