ネタのタネ
□ネタ集・時乙女(Fate/Zero)
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『はー、要するに。あんた達は英霊と呼ばれる者だと。』
未だに頭の中では収拾がついていないが、取り敢えず話を聞かない事には始まらないので、彼らの自己紹介と事情を全て聞いた。
成程、伝説と歴史とで噂されている内容と若干の違いがあるが、それもIFの世界なんぞが存在しているからだと自己解釈をした。
「それより、貴女大丈夫なの?あたし達サーヴァントを6体も召喚して、ケロッとしてるけど…。」
『いや、だからこっちは召喚したつもりはないよ。けど、まあ召喚しちゃったからには責任取るけど。』
「流石ご主人様です!手違いで召喚してしまったとは言え、私達の面倒を見ると!」
『……なんか、言葉に語弊がある様な気がするんだけど…………。』
ツッコミをしたら、収拾が着かないと判断した麗はこれ以上の発言をやめた。
だが、6体をもサーヴァントを召喚して、なお平気な顔をして自分達を不自由なく活動させている彼女に疑問を思ったらしい赤い外套のサーヴァントことアベンジャーが尋ねた。
「エリザベートの話題を蒸し返すが、君は何者だ?我々サーヴァント6体をも何不自由なく稼働させ、それでいて身体に異常を来していない。
少なくとも、人間ではないな。」
アベンジャーの疑問は最もだ。通常なら、サーヴァントを召喚するのは1体のみとされ、それ以上召喚すると、サーヴァントのスキルやスペックがランクダウンしてしまうからだ。
しかし、麗は異例の6体召喚してしまった上に、本人には何ら問題は起きていない。
そして先程スペックを確認すれば、非常に良すぎるのだ。確認した際、アベンジャーとキャスターことクー・フーリンは自分達の幸運値が改善されていた事を喜んだのを覚えている。
そう問われた麗は頬を掻いて、間を置いてから答えた。
『あたしは赤司麗。こことは違う異世界からやってきた時間の創造神。平たく言えば、新代の神って事よ。』
「小生は乃亜。この子の代行者にして、法の創造神さ。
信じるか、信じないかは結構。どうせ、君達とはこの世界にいる間のみの契約なんだからね。」
麗の背後から抱きつくようにしてくっ付く乃亜を引き剥がした。
「私は当然、ご主人様を信じます!何せ、私も嘗てはアマテラスの化身ですし?ご主人様からとんでもない神性が伝わってきます。」
「それは俺もだな。半神半人の身だ、お前らからそいつらと同じ気を感じる。寄り代もねぇのに、6体同時召喚なんざタダ事じゃねぇ。」
どうやら、信用してくれるらしい。確かに常人の成せる業ではないのは間違いない為、認めざるおえなかった。
満場一致で麗達の事を認めた様だ。
『じゃ、そう言う訳で一時的にだけどよろしく。』
おまけ
『ここらで良いかなー?』
冬木の地の森の最奥────大きく広がった土地を見つけた麗はパチンと指を鳴らした。
すると、その途端に城と見紛う程の屋敷を出現させた。
「奏者、これは?」
『あたしの個人資産の1つよ。余り過ぎると、持て余してさ。部屋の管理とか大変なんだよね。………そんな訳で、ほら。』
説明しながら、どこからともなく出した6つの鍵を英霊達に1つずつ渡した。
『これは記念に取っといて。その鍵の部屋をあんた達の好きにして良いから。
自由に改装するのも良しとするわ。』
「へえ、結構サービスが良いなあんた!何?流石、神様って奴?」
ハンター……ロビンが皮肉ると、麗は肩を竦めた。
『まさか。それにさ、あんたには職業上、貸しても良いのもあるんだよね。』
「へいへい、何でしょう?」
『この屋敷、花壇があるんだけど何も植えていない所があるんだよね。あんた、毒草とか薬草とか使うんでしょ?そこ、育てるのに使いなよ。』
「彼女は確か、10人の王のうち1人なのだろう?とてもそうとは思えんな。」
「逆に言えば、懐が深いんだよあの子は。きっと、何か要求すればある程度は希望に答えてくれると思うよぉ。」
「流石、ご主人様です!では、早速私も……。」
「ずるいぞ、呪術師!余も……。」
「あたしだって、マスターにお願い聞いて貰うんだから!!」
「………あの嬢ちゃん、後から苦労するぜ。」
「今更だろう?」
※イミフですみません。麗ちゃんは初っ端から女性サーヴァント達からモテてます。
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