果汁が足りない。


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「まずは、さっき話しておきたいことからな」
桃「うん」


「合宿とかで皆で風呂入るだろ?

何か俺、男と思われてるっぽいから、男湯に連行されそうな予感がするわけよ


そんで、それを阻止する手伝いをしてもらおうかと・・・」

桃「よろこんで引き受けます←」



なんか、さっきの俺みたいだな。だが可愛い。



「そんで、傷痕だけど・・・

これはどっから説明すればいいかなぁ・・・」




「いいや、初めから話す」
「長くなるが、大丈夫か?」
桃「大丈夫!!」



――ギュゥ――



桃「・・・・零?どうしたの?」
「このまま話す」


顔、見られたくない・・・


桃「・・・分かった。」




「この傷は皆がいう“親”につけられた傷なんだ

確かナイフだったかな、で思いっきり刺しやがった

まぁ、“親”に殴られたりとかは日常茶飯事だったからな。」



桃「それって・・・」


「うん、虐待・・・」


桃「抵抗、とかはしたの・・・?」

「しなかった。抵抗すれば殺される。
だけどね抵抗しなかった。死にたいって思ってるのに心のどこかで生きたいって思っていた。


俺、死んでもいいって思った。

だって、俺は必要とされてないし、家にいても空気。生きてる意味ないだろ?

だから死んでもいいって思った。」



「でも、死ぬことが、出来なかった。」



「・・・・そんでね、去年その“親”が殺された。

だからこっちに来た
新しい生活を始めようと思ってね。」




桃「本音は・・・?」



「・・・逃げてきた。
あの場所から逃げてきた。」



「駄目だなぁ、弱くて・・・強くなんなきゃなぁ・・・」




――ギュゥゥ――



桃「零は強いよ。

私だったら耐えられないよ。
その耐えられないのをずっと耐えてきたんだもん。

でもね、耐えるだけじゃ、強くないんだよ


だから、もっと私を頼って?
私、絶対に零を見捨てない。
例え、皆が零の敵になっても、私が零を守る。

だから、私だけでも、頼って・・・?」





さつき・・・


ごめんね。本当にごめんね。


何で、さつきが泣かなきゃいけないんだろう



「・・・うん」


でも、俺はさつきを泣かせたくない・・・・





だから


「っ・・・さぁ、この話はおしまい!!
チャンチャン♪」




もう少しだけ



桃「零・・・
うん、そうだね、おしまい!!」




強がっていさせてくれ・・・―――
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