ひとつ
□酔ってない
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このことは両親も知ってる。
というか、打ち明けた時、
泣いて喜ばれた。
今までまともな恋愛をしてこなかったからだ。
んー…恋愛をしてこなかったと言う方が正しいかもしれない。
女の子を見ても、
ちっともドキドキしなかった。
思春期になり、そういう、まあ、その…周りがえっちな事に興味持ち出しても、僕はあまり興味が持てず、そして溶け込めず…。
こんな内気な性格になってしまいました。
こんなことを考えている僕は今何をしているかというと、家で着替えております。
ゆるーいストライプのワイシャツに、無地のベージュのカーディガン。そしてスウェット生地のサルエルパンツ。
白岡先輩はものすごくオシャレだから、隣に並べるくらいオシャレしていかないと。
申し訳ないから…。
「あ、連絡しないと…。」
僕は白岡先輩に電話をかけた。
何故電話かというと。
白岡先輩は僕の声を聞きたいらしいから。
一回メールを送ってみたら、
アドレスを登録するどころか、迷惑メールに登録されていた。
さすがに落ち込むよね…。
prrr___…もしもし。
「あ、もしもし、七海です。」
ワンコール…さすが。
____今何してるの。
「あ、着替え終わったところで、その、出るところです。」
____家着いたら連絡してって言ったよね?
「すみません…楽しみで仕方なくて…。」
____…ならいい。
「いつもの居酒屋でいいんですよね?」
____うん。じゃあ、7:30に待ち合わせね。
「分かりました、あまり早くつかないでくださいね、冷えますよ。」
____…待ってる。
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