ひとつ

□羽
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「うっわ…きったなぁい…」





…天使のくせに口悪いのかよ。







「まぁ…かくまってくれるだけ下等生物の中でもマシな方だね…使えんじゃん、君。」










…悪魔は天使に逆らえない。










例えそれが堕天使でも…。





















「お礼、してあげるよ。」





そう言うとぬっと近付いた堕天使






「うげっ!!……キスとか…しねぇよな」






「…拒否したら潰すよ……?」









そう…逆らえない…。















「…んっ……!?」






コイツの口が、俺の唇に噛み付いた。







プツ…








「んー?…いったぁい…。」







「…っ…クソッ…!!」





男とキスとか…ありえねぇ…。







「ボクの唇にアンタの牙が刺さったぁ…どおしてくれんのー?」




「知るか!自業自得だろ!」














バキバキッ!!











「…っぁあああ"!!!!」



















「こんな汚い羽…いらないでしょ…?
もう一つも折ってあげる。」








「やめっ…ぁあ"っ!!
俺が悪かった!……頼むっ…止めてくれ……。」



















「…ダサッ……仮にも神の使者でしょ…
ボクには逆らえないけどね。」





俺の羽から手を離したこいつは、勝手に中に入り勝手にくつろいでいた。







左の羽が痛む…。
ちぎられてはいないが折られている。








ムカつく…
悔しいけど…逆らえない。







「あ、ねぇー悪魔さん。
ボクお腹空いたなー。」








「…そっちの世界では何食ってたんだ」






「あ、もしかしてとってきてくれんの?ありがとー♪やっぱ使えんねー。

まぁ…ボクが食べてたのは…、
ユナの実と……あとはヒルかな。」












それは…っ…クソ野郎…!









神が食ってる食いもんじゃねぇか!


















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