ひとつ

□罪悪感
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_________




どうしよ…告白しちゃった。



黒澤先輩…僕のことしらないのに




好きな先輩…
それは男の先輩…。


僕も男。



こんな格好してるけど…
これはただ単にお姉ちゃんの趣味





「どぉしよ……。」





涙がボロボロ零れて、
薄いメークは落ちてしまった。


このままじゃ流石にまずいので
コットンを使いメークを全て落とした。




女顔ではないけど…童顔。
メークをしたら完全に女。



先輩…ボクの正体知ったらどう思うんだろう。やっぱり引くかな…?




「…黒澤…先輩…っ。」














「呼んだ?」






「ぇっ…あ…」



やば…メーク落としちゃった。





「はい、ストラップ…落としてたよ?」






「あ、ありがとうございます…あっ」





ストラップを受け取る時、
僕の手が先輩の手に少し触れた。


それだけのことに

僕は顔を赤くしてしまった。





「…ふふっ…可愛いね…。」




かぁっと顔が赤くなり、
僕はさらに俯いた。






「何で顔見せてくれないの?」






「…メーク…落としちゃったんです。」





「気にすることないよ!
メーク薄かったし、

落としても可愛いんでしょ?」




「そんなこと……っ…」




「見せてよ、顔。」




すると黒澤先輩の手が僕の前髪に伸びてきた。




「いやっ……。」





僕は黒澤先輩の手を振り払ってしまった




「おっと…ごめんね。
そんな嫌がるとは思わなかったよ。」




「ごめんなさいっ…ごめんなさい…!」





…泣いちゃだめ。
先輩が困っちゃうでしょ…



でも…、だめ。
我慢っ…できないよぉ…





「うぇっ…う…あ…。」



「えっ?な、泣くの?」




慌てふためいた後黒澤先輩は、
クスリと笑った後、僕に近づいてきた。













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