ひとつ
□君の耳
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アシメ気味の邪魔な髪の毛を赤いバンダナで覆った。
リュックにいれられたプリンは不安定すぎて怖い。走れないよな、絶対。
「はいっ、これでオッケー!
行ってらっしゃい!」
「…いってきます。」
渋々扉を開け、森へ歩いて行った。
「さてと…準備に取り掛かりますか。」
母が怪しげな顔をしていたのも知らずに。
「っと…こっちは確か狼が」
何度も狼に襲われた経験を糧に、安全な道を選びばあちゃんちへと向かった。
筈なんだが…
ブルルッ…
「絶対見られてるよコレ狼足はえーもん!俺なんかより全然はえーもん喰われんぞ下手したらお願い神様助けてぇ!俺まだ死にたくねぇよぉ!」
「ふふふ…赤ずきん。
今日も相変わらず綺麗だねぇ…。
その艶のある髪の毛
猫のような目
ゼリーのような唇。
まるでおとぎの国のショタコンに好かれる王子のようだ。」
やっぱりぃぃぃいい!?
しかもショタコンって!
俺がショタだと!?
ざけんな!俺はれっきとした男だコノヤロー!!
†