ひとつ

□科学
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「冬樹おっはー。」



「おはよ、今日も猫耳は健在だな。」



「また弘樹に飲まされた…。」






「どうせなんかと間違えたんだろ?」





ふぅっと俺の猫耳に息を吹き替えた冬樹






「んふっ…やめろ!」





「ごめんごめん!
つい、千明が可愛くってさ。」





あれ以来冬樹のスキンシップが激しくなったような気がする。今みたいに耳に息吹きかけたり、尻尾を撫で上げたり…酷い時はキスとかもしてきたりする。…俺には弘樹がいるのに…。友達だからってはっきり拒絶できない俺がいる。

これは友達同士のじゃれあいだって、自分に言い聞かせてさ。






「ねぇ千明…。」




「なに…?」








「今日の昼休み話があるんだ、
体育館倉庫に来てくれない?あ、集団いじめとかしないから安心してね?あとお昼ごはん食べてからで大丈夫だよ!」





「え、あ…うん。」




「じゃ、一緒に教室行こっか。」





「ん、行こ行こ。」










結局部活をサボったあの日、顧問にこの姿を見せたら道着を脱がされそうになり、そして引きちぎるような勢いで耳をいじくりまわされた。今日もこれで部活に行くから同じようなことをされるだろう。











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