Towards light

□力の差、王の素質。
1ページ/3ページ

 
ルフィが蹴り飛ばした氷の塊が三大将に向かって幾つも飛んでいくが、自然系悪魔の実の能力者に通じるはずがない。

埃が充満して、三大将の姿が見えなくなる。



ル「ギア2(セカンド)!!」



ルフィがその埃の中から先へと飛びだした。



ル「あんなやつら、相手にしてる暇はねぇ!」



ルフィの姿を確認して、こころはほっと胸をなでおろす。



黄「うーん小賢しいねぇ。」



真っ直ぐ処刑台に向かって行くルフィを黄猿が蹴り落とし、勢いそのままにルフィは落下して行った。



ル「くそう…」



ルフィが落ちて、粉々になった外壁の中から起き上がる。






そして、ガープが苦虫を噛み潰したような素振りを見せたかと思うと、センゴクがゆっくりと口を開いた。



セ「構えろ。」



ル「なっ…」

『エース!!』



セ「やれ。」



斬首用の刀が、エースに向かって振り落ろされる。



『もう、待ったなしね…』



こころが金属矢をテレポートさせようとした瞬間、近くに人の気配を感じた。

そちらを見やり、再び処刑台へと視線を戻すと、斬首用の刀を持った海兵が吹っ飛んでいた。



セ「きさま…。白ひげに旧怨あるお前は我らに都合よしと思っていたが!クロコダイル!!」



『クロコダイルさん!…もしかして私達の味方に?』

ク「・・・・・」




ル「あいつ!」

マ「なんだ、俺の出番じゃなかったよい。」

ジ「オヤジさんの命を狙っていたはずの男が、どういう風の吹きまわしじゃ。」




ク「あんな瀕死のジジィ後で消すさ。その前にお前等の喜ぶ顔が見たくねぇんだよ。」

『じゃぁやっぱり!』

ク「お前は黙って・・・・」



言い終わらないうちに、クロコダイルの首筋に細い線が走ったかと思うと、首だけが後ろに吹っ飛んだ。



ド「おいおい、ワニ野郎。てめぇ俺をふって白ひげと組むのか?・・・嫉妬しちまうじゃねぇかよ。フフフフフ。」

ク「俺は誰とも組みは、」

『違うわ。私と組むのよ!』



長身の二人が放つ異様な空気に気を取られていた人達が視線を降ろすと、
こころが両手を腰に当てて仁王立ちしていた。



「「「「「ええーーーー!!!」」」」」



ク「勝手な事をぬかすな。誰とも組みはしねぇ。」

ド「俺を袖にすることには代わりねぇってことじゃねぇか。」

ク「まぁな。」



そしてクロコダイルとドフラミンゴは、どちらからともなくぶつかった。



置いてけぼりをくらったこころは、ふてくされてルフィの援護にまわる。



「そこまでだ、麦わらー!!」

『うるさい。』

「ぐへっ!!」



あきらかに機嫌の悪いこころの蹴りを、もろにくらった海兵が吹っ飛ぶ。



『さぁルフィ、行くわよ。』



こころはそう言いながら、吹っ飛んだ海兵の手から刀を取り上げた。



ル「あぁ!」



ルフィは再びエースを視野に収め、敵兵を倒しながら走り進める。



ル「俺の邪魔を、するなー!!!!!」



走っていくルフィを見届けながら、彼によって吹っ飛んだ海兵が持っていた刀を、こころは集め始めた。




そんな止まらないルフィの前には、三大将の一人、青雉が立ちはだかり、アイスサーベルがルフィの腕に突き刺さる。



ル「いってー!ちっきしょう!!」



転がりまわるルフィ。



青「お前のじぃさんは恩人だが、仕方ねぇよなぁ。男一匹、選んだ死の道。」



ハ「おのれ、ルフィに手出しは!」



ハンコックが走りだす横を、青い炎が飛んできたかと思ったら、マルコが青雉を蹴り飛ばしていた。



『あー!マルコさん!』

マ「こころ!お前そんな所で何をしてる!エースの弟を守らねぇかぃ!」

『…』



マルコに怒られて、こころは俯いてしまった。



ル「すまねぇ、助かった。」

マ「良いって事よい。」


そう言ってにっとルフィに笑いかけた。







『ルフィも大事だけど、仲間の方が大事よ!!』



こころはキッと視線を上げ、集めた刀に触れると、刀はその場から消えた。

そして次の瞬間、再び湾内に向かって打ち込まれる大砲台に刀が次々と突き刺さり、それは爆発した。



「死神を捕えろー!」

「やつの自由にはさせるな!!」



『今の私は、とぉーっても機嫌が悪いんだから!』



そう言うとこころは敵兵に向かって走り出した。

















湾内では、大砲が降りしきる中、仲間たちがオ−ズに向かって泳いでいた。

そして、その下に船が浮上し、鯨を象った船首の船に全員が乗り込む。



白「うちの船が出揃ったと言った覚えはねぇぞ。」





「パドルシップです!こちらへ向かって突っ込んできます!!」

セ「何!?」

「撃ち沈めろー!モビー・ディックのように!!」



大砲がパドルシップ船めがけて撃たれるが、船の速度が落ちることはない。



セ「違う!船じゃない!オーズを撃て!!」

「え?オ−ズを?」



白「もう遅い。」



オ「行くぞみんな!!」



オーズが船を待ちかまえ、広場の中へと船を引きあげた。





ガ「やられたな。僅かな鼠の穴一つ、抜け目なく狙ってきよった。包囲壁はわしらの障害になりかねんぞ!」


エ「オヤジ!!」


白「まだ首はあるか、エース。」



オ「やったぞ。これでエース君を助…」



オーズの体に何発もの大砲が撃ち込まれ、オーズの体が傾く。



『オーズ!!』



オ「エース君を、必ず…」



オ−ズの体が完全に地面に落ちる。

それを見届けた白ひげが船から広場へと飛び降りた。



白「下がってろよ、息子達。」



白ひげが薙刀を振り上げると、大気にヒビが入り、海兵が一気に吹っ飛んだ。



白「野郎ども!エースを救い出し、海軍を滅ぼせー!!」
 
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ