Towards light

□黒刀と兵器と家族の絆
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『七武海って厄介よねー。』


のんびりそう言いながら、どこから調達したのか、こころは刀を二本持っている。

ルフィは「ギア2(セカンド)」で既に前へと進んで行った。



「こいつは俺達が引き受けた!鷹の目、俺達を覚えてるか?!」



鷹の目のミホーク(ジュラキュール・ミホーク)へと、カマーランドの2人が立ち向かっていく。

その行く手を、一本の刀が遮った。



『勝てない相手に向かっていかないで。』


「お譲!そこをどいてくれ!」

「確かにお譲の方が強いが、勝てないとは思ってねぇ!」

ミ「栗色、良い判断だ。・・・命拾いをしたな。」

「「なんだと?!」」

ミ「虫けらの顔など、いちいち覚えちゃいない。」



そして、ミホークは目を見張ると、黒刀を抜いた。

こころはハッとして姿を消す。



『時間稼ぎにならなかった…』


ル「お!こころ!…って!ぶへっ!!」



こころは思いっきりルフィを蹴り飛ばして、自分もその場から立ち去る。



ル「いってー!…何すんだ!」

『何って…。切られる所だったのよ?』



こころは刀で、ミホークの居る方を指した。



『あれ?ジンベエがいるわ!』

ル「んー!んー!」



ルフィは足が壁から抜けずにもがいている。

が、こころの視線はジンベエとミホークに向けられたままだ。



『何を話して…?!…戦い始めてる…あっ!』



ミホークとジンベエが衝突して、ジンベエは氷を突き破り、海に落ちてしまった。



『まだ抜けないの?!』

ル「おめぇそう思うなら手伝…うわ!!」



ミホークが上から黒刀を真っ直ぐに突き刺してきた。

ルフィは間一髪でその攻撃をかわす。



ル「ゴムゴムのっ!!ジェット…痛ッ!」



こころは無言で、ルフィがミホークへ伸ばそうとした腕を蹴り飛ばした。



ル「あ、危ねぇ。今手ぇ出したら切られてた…。助かった…」

ミ「…。2度も邪魔されるとは。」



そしてまたミホークは黒刀を振る。

こころは余裕で、ルフィはブリッジを描くように避けたが、凍っていた大津波はいとも容易く真っ二つに割れた。



『こわーっ!』

ミ「思ってもいない事を口にするな。」

『…そうね。…鷹の目、ルフィに手を出さないで。』

ミ「それは約束できん。」



そしてミホークは、逃げるルフィに向かって黒刀を幾度となく振り上げる。



『しょうがないわね…』

ル「くそぉ!!」



ミホークに立ち向かうルフィより先に、こころがミホークに斬りかかった。



『2本の刀でそれを受け止めるのがやっとってところかしら。』

ミ「武装色の覇気…」

『えぇ、あなたが断るから。』



鈍い金属音を放ちながらミホークの刀を受け止めているが、刀の強度もきっと桁違いなのか、だんだんと押されていく。

その時、ルフィの声が聞こえた。



ル「こころ、そこどけー!」



その言葉にこころが下がると、ルフィはミホークに向かって何かを投げた。



『あれは…』



その何かはミホークによってバラバラに切り刻まれるが、バギーが食べた悪魔の実は、「バラバラの実」。

平気な顔をして、…いや、自分の不当な扱いに怒っている。



バ「許さーん!キサマ鷹の目だな?!特製マギー玉!消し飛ぶがいい!!」


バギーのつま先から発射されたマギー玉は、顔色一つ変えずにミホークに撥ね返された。


バ「整いましたー。マギー玉とかけまして、水道工事で大活躍と説きます…」

3「その心は?」

バ「皆さんもご一緒に?せーのっ 「「「「「どっかーん!!!」」」」」



ル「ありがとうバギー!おめぇのことは、忘れねぇ!」

『あれ役に立ったの…?』



そう言って、その場から早々に立ち去るこころとルフィの後ろから、「まだまだだ」とミホークが斬りかかる。



『もう、面倒くさいなぁ。この刀をその右腕に…』

「こころが珍しく物騒なことを言ってるぜ!」



短く笑いながら、ミホークが振り上げた黒刀を押さえにかかったのは、



『あ!ビスタさん!』

ル「ぶは!助かった!…あのおっさん誰だ?」

『ビスタさんよ!』

ル「ん?誰だ?・・・まぁいいや、ありがてぇ!」



ルフィとこころは再び処刑台を目指して走り出すが、上を見上げれば、
いつの間にか斬首用の刀を持った海兵がバツの字を作って、エースの両側に立っていた。



『エース!!』

ル「本当にエースの処刑を早める気だ!」

『どうしよう、急がないと!』




しかしその後ろ、湾頭では、異変が起きていた。



ル「シャボンディ諸島に居た、熊みたいな奴等。…あんなに!」

『…嫌になるわ…』




何体ものパシフィスタ(人間兵器)が、列をなしているのが見えた。
 
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