Towards light
□頂上戦争開始
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-シャボンディ諸島-
「あれは…」
誰かが口を開く。
「栗色人形まで…」
「どうなってんだ?忽然と姿を消していたのに…」
「なぜ、麦わら達と?白ひげに加担してるんじゃないのか?!」
騒然とするシャボンディ諸島広間の巨大電子画面の前で、老人が一言放った。
「俺は栗色ちゃん好きだぜ。」
その一言に今度はしんと静まりかえる。
「…私も、だけど…」
「あんたも助けられたくちか。」
「・・・・・」
…
-マリンフォード-
『高見の見物なんて、いいご身分ね。』
皮肉たっぷりでそう言うと、こころは船から飛び降り、地面に軽々と着地した。
瞬間に、何十人、いや、何百人…何千もの届きそうな海賊や海兵がバタバタと倒れ始める。
ハ「…。」
ミ「…厄介な人間だ。」
ド「これが噂の死神人形…。フフフフフ、いいねぇ!」
…
青「おうおう…、おっかねぇなぁ。」
赤「…ふん。」
黄「あれ、死刑でいいですよね?」
セ「だめだ。」
黄「…お?だめなんですか?」
セ「むやみに攻撃する相手ではない。こちらとて、死者は出したくないからな。」
黄「?」
…
白「おいこころ!俺の息子達の意識まで吹っ飛ばしてどうする!!」
『あ。』
マ「あ、じゃねぇよい。」
『あ!マルコさん、お久しぶりです!』
マ「・・・・・」
こころに挨拶されたマルコは、げんなりした様な困った様な顔をした。
『え?なんですかその顔は…』
マ「こころがいると調子が狂うよぃ…」
やれやれと首を振るマルコ。
こころはルフィが下りてこないので上を見上げた。
『ルフィー?』
…
ル「おっさん、さっき軍艦の通信で聞いたんだけどよ。」
白「エースの処刑時間が早まる?確かにそう言ったのか?」
ル「なんかの準備が出来てからって言ってたけど、他は暗号でよく分かんなかった。
エースを助けてぇのは同じだから、それだけ教えてやる!」
白「そうか。そりゃぁ大事なことを聞いた。すまねぇな。」
ル「いいんだ。気にすんな。」
白「それと、大事な娘を助けてくれてありがとな、小僧。」
ル「…あぁ、それも気にすんな。そこに居ただけだ。」
そして大声でエースの救出を叫ぶと、船から飛び降りた。
ル「こころ、行くぞ。」
そう言いながらも、もうこころの隣を通過し、走っていく。
それを見たこころは、慌ててその背中を追いかける。
『白ひげさんと何話してたの?』
ル「あぁ、時間のことだ。」
『あ、なるほど。』
ルフィは走りながら、向かってくる海兵を「ゴムゴムのバズーカ」で吹っ飛ばす。
その勢いにのまれたのか、白ひげ海賊団3番隊、ジンベエやエンポリオ・イワンコフらが後に続く。
黄「調子に乗りなさんな。そう簡単に行かせるわけないでしょうが。」
ル「お前、シャボンディの!」
黄「お前を捕まえねぇと天竜人がうるさくてねぇ…。麦わらのルフィ…」
『ルフィ!よけて!』
黄猿(ボルサリーノ)の攻撃、天岩戸がルフィに向かってくる。
イワ「DEATH WINK!!」
ルフィが横に吹っ飛び、さっきまでルフィとこころがいた場所で爆発が起こる。
イワ「麦わらボーイ大丈夫かい?」
ル「ありがとう!イワちゃん!」
イワ「う゛ぁたーしは、う゛ぁなたを死なさないことだっきゃぶるが使命なんだよう!」
『うーん…』
ル「なに唸ってんだ?」
こころが考え事をして唸っている間に、エンポリオ・イワンコフは光る物を視界にとらえていた。
イワ「あれは…くま!」
ル「?!・・・あいつ、俺達をバラバラにふっ飛ばした熊みたいな奴!」
エンポリオ・イワンコフに向かってレーザーが何発も打ちこまれる。
ル「イワちゃん!」
イワ「う゛ぁたーしの事は心配しなっきゃぶる!ここはう゛ぁたーしに任せて先に行くっきゃぶる!」
ル「分かった!」