性格の歪んだ御曹司にスパイスという名の縛りを捧げます。

□脱ぐよりも、脱がされる方。押し倒されるよりも、押し倒すのが好みです…
1ページ/6ページ

――倉科家・黄夜の間


ちゅく、ちゅくと厭らしい水音が響き渡る。本当に味わうか如く、倉科 海凰はキスを止めてくれない。
執拗に口内を犯されている僕は、理性を保つのが必死で自然と涙を浮かべてしまう。

こんな…熱いキス知らない。


「んふぁ…もぅ…ゃめ…っ」


自分から出る声が信じられないくらい恥ずかしいのに…。


「漣様の口は甘いですね…」


「ふぁ、あっ…」


突如と離された舌から銀色の糸が伸び、ぷっりと切れた。倉科 海凰はテーブルに足を掛け、耳元に囁いてきた。


「…家の者が居なくって正解だな」


思考の定まらない僕はぼーと彼を見つめる。


「よいしょっと…」


「ふぇ、ちょっ…く、来るな」


「漣様、拒否権は与えた覚えはありませんよ?テーブルを挟んだままだと…多少、キツい部分ありますしね…」


いやいや、テーブル越しだから良いんだよ。貴方が僕の前に立っていたら嫌でも解るだろう。
今の僕が勃起してしまっている醜態を晒しているの…。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ