性格の歪んだ御曹司にスパイスという名の縛りを捧げます。

□このまま時間が流れるなら…同じ空気吸うのは勘弁です。
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――鳴澤家・桜草の間


和やかな時間を噛み締める深李は克樹に膝枕をしてもらっていた。
カチカチとキーボードを叩く音を耳にしながら…


「子供みたいな好きな子を苛めたくなるという行動を取らなければいいけど、な…」


「誰の話です?」


ボソッと吐かれた科白に克樹は動かしていた手を止め、質問した。


「超絶残念な親父」


視線が合うと視線を絡めてきた深李は、右手を伸ばし…頬に触れた。
本当は暫くの間、龍華家の方へ泊まる予定だったが。母親である志龍が会合ある為、家を空けるので予定を変更した。
龍華家にとって四月は何かと忙しい月日に当たる。
なので親族が深李にかまけてる時間が無いのだ。しかし、今年は一つ違う事があるとすれば恋人が居る事。
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