性格の歪んだ御曹司にスパイスという名の縛りを捧げます。

□桜眺める美貌の持ち主は超絶絶品な性格。
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―倉科家・海凰の寝室


煙草に火を付け、私は窓から夕日を眺めていた。あの日、龍華家に訪れた時…美しい美貌を持っている男性に出逢った。
出逢ったはおかしいか、見とれてしまったが正しい。
深李様にばっさり振られて、月日は浅いが…瞳に映した男性は印象的だった。桜の木を眺めている姿が興味を抱かせたのは言うまでもない。


『倉科、倉科…』


『お呼びでしょうか、志龍様…』


『お前にも紹介しておきますね。織家の血筋の者で…名を織 漣さんと言います。私の小説をご愛読してくれている方よ…』


志龍様にしては珍しく、客人の紹介をしてくれた。


――…織 漣。

織家の総帥である天美様の従兄に当たるとか。天美様の次に権力があるお方だと、説明をしてくれた。
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