四十八歳で掘られました
□プロローグ
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―龍華家・深季の寝室
白いレースのカーテンがひらひらと舞う中、ふるふると手を震わせる人物は言葉に詰まった。
幼い頃から何不十なく、育ててきたつもりだった。朝食の時間だと呼びに来る数分前まではの話。
机には一枚の置き手紙が置いてあった。
『暫く探さないで下さい。俺は俺の道を新しく決めたく思います。龍華家を捨てる訳ではありませんので、くれぐれも探偵などは使わない様に!!!』
達筆な字で記されていた。
「探さないで下さいって…」
肩を落とすしかなかった。
これが主である母親にバレたら一大事だ。『探さないで下さい』と書かれてあったが、言語道断。
探偵なり霊能力者なり使って手当たり次第、探す。
「深季様、見つけ次第…容赦はしません」