蛙軍曹 二次小説

□催淫剤
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「ねぇー くるるぅー・・・」

あるラボの中で 緑色をしたケロン人が
黄色のケロン人の名を甘〜く呼ぶ

「なんだぁ? また侵略兵器(おもちゃ)を作って欲しいのかい?」
甘い声で名前を呼ぶ時の大半が 侵略兵器の製作依頼なのだ。

ただ 今回は違った。
あの馬鹿隊長は とんでもねぇモンを注文しやがったんだ。

「あのねー アレを作って欲しいんでありますよ。」
「アレって何だぁ?」
「いやー アレでありますよ・・・」
中々はっきり言わないことに 痺れを切らし
椅子をくるっと 後ろに居る隊長の方へ回転させた。

視界に入った緑のやつは
顔の部分を赤くし もじもじと女みてぇなことしてやがる。

バッっとこっちの顔を見たかと思えば
すぐに視線を逸らして こう言った。
「さ・・催淫剤を粉末にして作れちゃったりなんかしちゃったりー・・?」

「は?」
自分の声帯から発せられたのは この一言だ。

催淫剤は ある治療や情交等の際に用いられる。
何で隊長は ンなもんを欲しがってんだ・・?

「だーかーらー! 催淫剤の粉末!作れるでありましょ! 作って欲しいのでアリマス!」

「くっ・・ たいちょ〜ンな物作らせてどうする気だい?」

「どうでもいいでありましょ? ってことでヨロシク〜♪」
「おっ・・おい!」

いつもの事だが 人の話を聞くつもりはないらしい。

催淫剤を粉末状にすることくらいは何の問題も無いのだが 物が物だけに何とも言えない感覚だ。

自分で使うか 誰かに使うか・・・。
どちらにしても あの隊長にそんな趣味があるとは思えない。

「チッ・・・しゃーねーな。」
分からないことだらけだが それに対して文句を言っていても仕方がない。

ただ粉末状にするのはアレだったので
オマケとして 速攻性の強化を施してやった。

「隊長ー 例のモノ完成したぜぇ?」
「本当でありますかー!?
 今すぐ向かうであります!」

余程待ち遠しかったのだろう
通信機からも喜びがヒシヒシと伝わってくるようだった。

そして 言葉の通り
通信終了から およそ数分でラボまできやがった。

「クルル曹長!」
キラキラした目で『早くよこせ』と訴えてくる。

「ハイ。」
「けろっ?」
自分の手を おちゃらけた隊長に向ける。

「千円〜」
「げろげろぉ!? お金とるんでありますかー・・?」
「たりめぇだろ クークックックッ」

トラブル・アクシデントが信条だが
同時に ギブ&テイクも信条である。

「ちぇ〜・・。」
何があったのだろうか
普段は「タダじゃダミ?」と厚かましく言うやつが
珍しく千円を すんなりと渡したのだ。

「くっ・・隊長なにがあったんだぃ?」
「何でも無いでありますよー?
では吾輩はこの辺で!!」

物凄いスピードでラボから出て行った。
柄にも無くポカーンとしてしまう。

何秒か固まってしまったが これから使用するという可能性があるので
監視カメラの映像をモニターに映す。

特に使う様子も無く 自室の引き出しにしまってしまったようだ。

良いネタが掴めるんじゃないかと そこから数日は頻繁に監視カメラの映像を見ていたが
一向に使う様子が見られない。

それからどの位たっただろうか。
催淫剤を作ったことすら忘れてしまっていたある日のことだった。


「く〜る〜る〜」
「くっ?」
隊長が手に持ってるのは カレーの入った皿だった。

「我輩の自信作でありますよ。
早く食べるであります!」
急に皿を突き付けられ「食え」と言われても困るのだが。

「はーやーく!」
「んな 餓鬼みたいに言うなよ。」

何を企んでるのがは知らないが
食わないと一生後ろで騒がれそうだ。

「食うからよこしなぁ。」
「ホントでありますかー!」

あんまり見られると食いにくいぜェ・・。
「・・っ!?」

不意に持っていたスプーンを落としてしまう。

悪戯な笑みを浮かべた隊長が「どぉー?」と
見つめてくる。

「最悪・・だぜぇ・・」
全身をゾクゾクする感覚が襲って
状況を把握しようとするものの 頭が上手く働かない。

「前に クルルに作って貰った催淫剤を盛らせてもらったでありますよー」
淡々と恐ろしいことを抜かしやがる。

「お・・らぁ アンタになんかしちまった・・かねェ・・?」
「色々あるでありますが 別にそんなのは関係ないでありますよ。」

自分でも心当たりが多過ぎるが
関係無いというからそうなのだろう。

「クルル 我輩とイイコトしよ・・?」
「!?」
思考が一瞬で停止した。

その停止を許さないとでも言うかのように
隊長は素早く俺様の間にしゃがんで 催淫剤の効果で勃ったモノを口に含んだ。

「ふっ・・んぐっ・・」
ジュルジュルと音を立てながら愛撫を進める。

「たい・・ちょぉ・・やめろっ・・。」
拒否の言葉を出すも 説得力が微塵も感じられない。

「やめなひでありまふよ・・」
咥えられながら喋られると 確実な快感が得られずもどかしい。

隊長も興奮しているらしく 自分で勃ったモノを扱き始める。

「ふるる、きもひひ?」

「気持ちいいぜぇ・・隊長さんよぉ・・」
普段のクルルからは想像も出来ない程に 荒い息が聞こえた。

「ぅぁっ・・ふっ・・。」
自慰の気持ちよさとフェラの苦しさが混ざり
ケロロの興奮を一層に掻き立てる。

「隊長・・も・・限界だ・・」

「まら らめれありまふよぉー」
まだ駄目だ と咥えたまま言い放ち
クルルの付け根部分をキュッと抑え込んだ。

「くっ・・イかせ・・てくんねーの・・?」

「我輩も・・イいきそうになるまで 駄目であります・・。」
そう言ってまた クルルのモノにしゃぶりつく。

何分・・何十分こうしていただろうか
ケロロも限界が近いらしく
扱くに留まらず 腰も自分の手に合わせ動いている。

「ぁっ・・ぅふぅ・・ ふるるっ・・ふるるぅっ!」
自分の名前を呼ぶと同時に
クルルのモノを喉の奥まで咥え込み 根本を抑えていた手を離した。

「くっ・・・!」
その勢いで達して出てきた 液体を喉を鳴らせて飲み干す。

「ふぇ・・クルルのみるくは不味いでありますなぁ・・」

「るっせー・・。」
ケロロが飲んだ事に驚きを覚えたが
それを気にする余裕など無かった。

凄まじい脱力感と気怠さに襲われた。
椅子に全体重をかけながらケロロに目をやると 目が合った。

それを合図にするかのように
ケロロは 再度自分のモノを扱き始めた。

先走りが擦れ クチュクチュと音を鳴らす
「クルル・・我輩がイくところ見ててっ・・」

自分の前で乱れるケロロに 息を飲んだ。

「んぁ・・ぁっ・・クルル!ィく・・我輩・・イっ・ぅぁぁっ!」
ドピュっとケロロの液体が数回飛び散る。

2人分の荒い息がラボに木霊した。
ケロロは そのまま机に寄り掛かり寝息を立て始める。

クルルも冷えてきた頭を抱えだした。

なんで、隊長とこんなことになってんだ・・?

隊長に催淫剤を作らされ
ほとぼりが冷めた頃に 自分が盛られた。
そして 自分のモノを口で奉仕され
隊長は自身を扱き果てた。

・・・訳が分からない。
その以前の記憶も引っ張り出すが
どう考えても こういう行為に繋がる節が無い。

「クークックックッ・・これは隊長に問い詰めるしかねーよなぁ・・?」



「げろぉー・・」
未だに抜けない怠さに耐えながらケロロは辺りを見回した。

「よぉ 隊長さんお目覚めかい?」

「クルル・・?」
起き上がろうと腕や腹筋に力を込めると
自分を拘束している器具に気が付いた。

「げろっ!? クルル曹長!いったいこれは何事でありますかあ!?」

「クククッ 俺が聞きたいねェ。
行き成り人を襲っておいて何事だぁ?」

「!!」
先程のコトを思い出し ケロロは顔を真っ赤にして俯いてしまう。

「だって・・・。」

「んぁ?」

「だって・・クルルが悪いんだもん・・。」

「あ?」
何で俺様が悪いのか分からない。

「おめぇ 俺が何かしたか?って聞いたら 別にって言ってたじゃねーか」
あれは嘘だったとでも言うのか。

「そういうんじゃ無いでありますよ!」

「だったら何だよ。」

「クルルが・・我輩の気持ちに気づいてくれないからでありますよ・・。」

「クッ?」

「我輩!クルルのことが好きなんでありますのに 全く気付いてくれなかったでありましょ!? 我輩も限界だったんでありますよ!!」

まるで逆ギレのように怒鳴られる。

「隊長が俺様を・・?」

「そうでありますよ!
嫌悪するなら嫌悪するで構わないであります・・。
男相手に可笑しいでありますよね・・・。」

暫くの沈黙が心地悪かった。

「わりぃ 隊長の気持ちには・・まだ答えらんねぇ・・。
だからって嫌悪するとかはねぇよ・・。」

我ながら当たり障りの無い言い方だったと思う。

「そうでありますか・・ いやスマナンだでありますよー!
今日のことは まるっと水にながしちゃっておっけー☆」

いつものようにおちゃらけた話し方をする。

「だからさぁ 拘束解いてくんネ?
さっきから腕が痛いんでありますよー」

「あぁ・・。」
拘束を解いてやると 鼻歌を歌いながら
軽い足取りでラボから出ていった。

「忘れろって方が無理だぜ 隊長・・。」
自分しかいないラボに小さく呟いた。



それ以降は本当に水に流したかのようで
その件については お互い触れてない。

ただ どうしてもクルルの頭からは流れなかった。

隊長の突発的な告白のせいで 仕事が捗らねぇ・・。
ずっと 頭がそっちを考えちまう。

隊長が気になって 監視カメラをモニターに映す。
そこには 何をやらかしたのか夏美を怒らせギロロ先輩に泣きつきさらに「侵略しろ!」と怒られていた。

至って普通の光景なのだが
何故か 苛立ちを覚えてしった。

普段は ギロロに泣きついた後はクルルのラボで愚痴を零し
仕返しの武器を提案したりするのだが
それが無くなってしまった。

「別に寂しかねーけどよ・・」
そう呟いて 虚しくなるのを感じた。

これじゃぁ 俺様があの隊長に惚れちまったみたいじゃねーか。
そんなこたぁゼッテェ無い。

そう思っていた矢先に
モニターに映るケロロがギロロに抱きついていた。

クルルは 無言でその場を離れ
ギロロとケロロが居る外のテントに向けて走り出した。

「ギロロー冷たいでありますよぉ・・。
我輩がかわいそーすぎるであります!」

「このボンクラ! 全部お前の自業自得だろうが!!」

「げ〜〜ろ〜〜〜!」

「たいちょー。」

クルルの冷たい声が聞こえた。

「クルルか?珍しいな 何かあったのか?」
とギロロが あまりの珍しさに聞いてみたが
クルルは「いんや・・。」と言って黙り込んでしまった。

「けろぉ・・」
その場の沈黙に耐えきれなくなったケロロが意味の無い言葉を吐く。

「隊長 ちょっと付き合ってもらっていいかい?」
疑問形にしながらも クルルは転送装置で有無を言わせずラボまで連れ込んだ。

残されたギロロは 溜息を付きながら銃を磨く作業に戻った。


「げろぉ なんでありますかー?」
目を合わせず言うケロロ。

「隊長 俺様の目を見なぁ」

「嫌でありますよ・・」
案の定 拒否されたが特に気に止めない。

クルルはケロロの顔に手をやり
グッっと自分の方に顔を向かせる。

「クルル・・・?」

「おらぁさ ゼッテー認めたくなんかないんだがよ」

「・・・?」
ケロロにはクルルの意図が読めない。

「オメェが先輩と話して抱き着いてる所を見ると イライラしちまうんだ。」

「げろっ・・?」

「隊長さぁ あん時俺のこと好きだって言ったよな?」

あん時 とはケロロがクルルに催淫剤を持った時のことだろう。

「クルル・・曹長・・・?」

「あん時 俺様は『まだ答えらんねぇ』っつったよな?
あの答え 今から答えてやるよ。」

そう言うのと同時に
クルルはケロロの唇に 自分の唇を重ねた。

そのまま勢いに任せるように ケロロの口内を舌で犯してゆく。
「ふっ・・ぁっぷはぁ・・」

「く・・くるる・・」
苦しかったのか涙目でクルルを見つめる。

「クークックックッ・・・んな顔して・・ヨかったのかよ?」
ククッと笑われ ケロロはこれでもか!ってくらいに顔を赤くする。

「べ・・別にそんなんじゃないでありますよ!!」

「ふぅん・・俺様のキスはよくなかったってことかぁ?」

耳元でそう囁かれ ゾクゾクとしてしまう。

「クルルは・・意地悪でありますなぁ・・。」

「褒め言葉だぜぇ。」

「クルル・・我輩 まだ大好きでありますよっ・・。」

「クークック 俺様も大好きだぜぇ・・?ケロロ。」

その言葉に クルルは安堵した。
あの時振るような言葉を言ってしまい
「もう好きじゃない」と拒絶されることがクルルは恐かったのだ。

「じゃぁ、隊長・・・
早速 淫催剤を盛られた仕返しをさせてもらうぜぇ?」

「げろげろ〜〜!?」


その後 クルルに寝室に押し込まれたケロロの鳴き声が
ラボ内に木霊したのは言うまでもない。


因みに ケロロがクルルの催淫剤を用いたのは
クルルが気持ちに気が付いてくれないので
そのもどかしさからの強行手段だったみたいだ。

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