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□No.04
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ある日瑠衣と会ったけど、瑠衣の様子がおかしかった。



「瑠衣どうしたんだ?」
「え?何でもないよ」



何でもないって、そんな風には見えないぞ?
一体何があったんだよ?



「晶くんに会ったんだ。駅前で」
「うん。で、どうしたんだ?」
「軟派な奴らに絡まれてたから、助けたらね」
「まさか!?そのあと襲ったのか!」



あっ
ヤバッ
瑠衣が凄い目つきで睨んでる。


「違うよ。助けたら、ありがた迷惑みたいな態度取られてね」
「それは……」



好きな奴に、そんな態度はちょっとへこむよな。
でも、何でそんな態度取ったんだ?
瑠衣の話しだと、晶って子は、瑠衣が好きみたいだけど……。

それから、しばらくして瑠衣と出かけてる時に、俺は晶って子に会った。



「晶くん?」
「瑠衣さん……」
「キミは何してるの?」
「病院の帰り」



俺は晶って子を見て驚いた。
そりゃあ驚くだろう?
だって瑠衣の言っている晶って子が、まさか、如月財閥の会長 とは思わなかったんだし。



「じゃあね」
「あぁ……」



晶って子と別れたあと、俺は瑠衣に聞いてみた。



「あの子病院って妊娠でもしてんのか?」
あの子が男の子ってわかってるけどな。



「湊?そんなこと言うと、どうなっても知らな……あ」
「誰が妊娠してるんだ!俺は男だー」



まだいたのか……。
つか、痛い。
晶って子は、俺を思いっきり踏んでから去っていった。



「もうー晶くん怒らせて」
「ははっ悪い悪い」
「絶対悪いって思ってないよね?」



流石瑠衣だな。
悪いとは思ってないさ。
あんな感じの子にはさ、言いたくなるんだよなー。

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