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□こくはく
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いない



シンタロー君がいない



「キドー、シンタロー君は?」



「シンタロー?…たしかキサラギとデパートに行ったな」



いないのか



「あー、残念」



「はぁ…あまりシンタローをからかって遊ぶなよ」



「えー」



からかうんじゃなくて、会いたいだけなんだけど…まぁキャラじゃないしね



「そんなんじゃ、嫌われるぞ?」



「…そうだね」



「?…じゃ、俺は買い出しに行ってくる」



「あぁ、うんいってらっしゃーい」



キドに手を振って自分の部屋に向かう



「嫌われる…かぁ」



もう、嫌われてるんじゃないかな?



嫌われてないにしても、好かれることは無いだろうし



「あいたいなー」



なんて、僕に言われてもシンタロー君は嬉しくないだろうけど…



僕が女の子だったら、少しは僕に興味をもってくれたのかな



叶わない事を願ってもしかたないよね



はぁ……シンタロー君が帰ってくるまで寝ていようかな




―――――――………



「あ゛ー疲れた」



「お兄ちゃん、全然役に立たないし!」



「仕方ないだろ?…だから嫌だったのに」



『ご主人はヒキニートですからね〜、役に立たなくて当然です』



「邪魔なだけだし」



『ですね〜』



「だいたい、お兄ちゃんはー」



「…勝手にやってろ」



モモとエネが俺のここが駄目だとか語り出したので、逃げることにした



カノは…自分の部屋か?


コンコンッ



ノックをするが、返事がない



コンコンッ



返事がない



入ってもいいのか?
「…カノ?」



ドアを開けると、



「スー………んぅ……」



カノが寝ていた



…う……おお…



可愛いぃ!



普段は不気味な笑みを顔にはりつけていて、可愛くないが…



今は……ぐっ…可愛いな



「……シン…タ…ローくんは……きらい?」



「カノ?」



「ぼ…くの…ことき…ら…い?」



カノは今にも泣きそうな顔で「シンタロー君は僕のこと嫌い?」



そう言っていた



…確かに、最初は嫌な奴だと思っていた



けど、いつの間にか俺はカノのことが気になるようになっていた



「嫌って何ていねぇよ…俺はカノのこと、す……す……………」



「好き?」



いつの間にかカノが目を覚ましていた



「は!?……いつ起きて…」



「嫌って何て〜からかな?」



「…あー」



「で、俺はカノのこと…?」



「うぐっ……す……」



「す?」



「…す……す…………っていえるかぁあぁぁ!!」



「えぇぇ!なっなんでさ!」



「恥ずかしいだろうがぁあ!」



「…こんの、ヘタレ!ヘタレヒキニート!」



「はぁ!?」



「ヒキニートでヘタレなシンタロー君を好きになるのは僕以外いないんだからねっっ!」



「お前なっ!……て、あれ?今僕以外って…」



「あ゛ぁあぁー、聞こえないー」



「おい、カノもう一回!」



「〜!もうシンタロー君なんて知らないっ!!」



バタンッ



カノは部屋を出ていってしまった



「…嘘だろ?」



『嘘じゃないですよ!ご主人、見ました?!顔真っ赤でしたよ!!あれが嘘に見えるんですか?このヘタレ!』



「エネ!?」



『早く追いかけてください、ご主人!』



「いつからここに?!」



『いいから早くっ!!』



「う……はい」



―――――――………



『まったく、ご主人はほんとにヘタレですねー』


「結局お兄ちゃんから告白してないし…」



『まぁ、今回は頑張った方じゃないですか?…ヘタレだったけど』



「まー、お兄ちゃんにしては…ね!…ヘタレだったけど」








‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡



私は何が書きたかったのか…カノさんのツンデレ?シンタローのヘタレ?


…ま、取りあえず!カノさんは可愛いということですねー



こんな駄文を読んでくださった方!!



ありがとうございましたぁぁあぁああ!!

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