BL

□もんもん、
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・黒→火要素あり
・緑間いない
・それでよければどうぞ。
・・・‥…attention



俺、高尾和成には、悩みがある。それは健全な男子高校生なら誰でも一度は悩むことだ。

すなわち、恋煩いである。

しかしそれは"普通"の恋煩いではなく…

(俺自身が一番戸惑ってんだよな、)

俺の恋慕の対象は、他でもない、相棒なのだから。


ん、


『なあ、テッちゃん。』

高尾君から電話がかかってきた。敵同士ではあるが、影としてチームを支えている僕達は、いつしか結構仲良くなっていた。
「なんですか挨拶もなしに。」

『あ、ごめん。もしもーし』

「今更ですね。で、何の用ですか?」

僕はリビングにいたのだが、電話がそれなりに長くなりそうな気がしたので自室に移動することにした。
そもそも、大抵彼の電話は長い。

『んー…まあ相談っちゃ相談なんだけどさ、』

少し驚いた。彼から悩みを相談されるなど、珍しいから。

『なあテッちゃん。もしも、お前が男に告られたら…どうする?あ、間違っても俺がテッちゃん好きってわけじゃねーよ?』
電話越しにカラカラと笑うも、どこか真剣な感じが伝わってきた。

「…とりあえず黄瀬君とかならもう慣れましたけど…それは、今まで"友達"と思っていた人から、ってことですか?」

『だいたいそういうこと。』

「そうですね…その友人がとても大切な人だと仮定して、僕だったら…少し戸惑いますかね。
でも、引いたりはしません。まあ多少気まずくはなるかもしれないですけれど…それでも、僕は現状維持を望むと思います。」

『そっか…。じゃあもし、火神だったら?』

「!!」

どきり、とした。

『その反応からすると、お前火神のこと好きだろ。』

まあ彼の勘の鋭さからしてわかっても不思議じゃないけど…
でも僕もこの質問でピン、とくるものがあった。

『で、どうするわけ?』

「その前に僕の質問に答えてください。…高尾君、緑間君のこと好きでしょ?」

『…はは、正解。やっぱ片思いで終わっちゃうかな、って思うとツラくってさ…テッちゃん引いたよな?』

笑っちゃうよな、なんて言いながらも、電話越しの声は微かに震えていた。

「そんなことないです!!僕だって初めて火神君のこと…その…好きだって教えましたし…引くわけないじゃないですか!!」

『テッちゃん…』

「それで、さっきの質問の答えですけど、僕だったらやっぱり嬉しいです。ほら、火神くんてかなりウブですし、高望みだって分かってますけど。」

『そっか。あぁ、そういや真ちゃんも結構ウブでさ…』

この後、互いの恋と好きな相手のことについてひとしきり語り合った。女子みたいだな、とは思うけど。
気付いたら、かれこれ一時間近く話していたようだ。

「僕、少し気が楽になりました。僕も積極的に当たってみようと思います。」

『俺も。あー、でもテッちゃんに積極的とかできんの?』

「なめないでください。…そろそろ、」

『おう、おやすみ。』

「おやすみです。」

******

携帯を閉じる。思えば黒子がこんなに喋るの初めてだったな。
今日はいろいろありすぎた。でも、凄く晴れやかな気分だった。

ちゃんとこの感情に向き合っていこう、と思った。

******
「なあ黒子。」

「なんですか、火神君。」

僕たちはHR前の時間に、話していた。

「昨日珍しく緑間からメールが来てよ、それが恋愛相談だったんだぜ。」

「へぇ…ああ、僕も昨日高尾君から恋愛相談されました。」

「!!」

「…火神君、もしかして彼らって両想いじゃ…」

「かもな。」


fin

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