■おかしなノリの話

□拍手お礼ログ
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もうすぐ最後の全中が始まる。
部活後、帝光中レギュラーメンバーと黒子は、主将に呼び出された。
「知っての通り、今年の全中は三連覇がかかっている」
そこで、だ。赤司は強い光を湛えた双眸で全員を見回した。
「お前たちのやる気を向上させるために、見返りを用意することにした。見事優勝した暁には―――」
赤司は黒子を指さした。
「テツナが裸ユニフォームをする」
「…!!」
途端、割れんばかりの歓声が上がる。
え?ちょっとそんなこと聞いていませんけど。黒子の必死の訴えは、狂喜乱舞するキセキたちの前では雑音に等しかった。
「さらに」
赤司が口を開けば、瞬間的に全員の注意は一点に集中する。
「ユニフォームは、大会の最多得点者のものを使用する」
「…!!!」
膨らむ夢と希望と欲望に、その場は今日一番の盛り上がりをみせた。

誰もが個人技を駆使して点を取りにいく。
そこに、チームは存在しなかった。


fin 2013/3/4

当然、上だけ着用。
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