フェアゲーム

□コネタのコネタ_超解釈
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「青峰っち…」
「お前も気付いたか…」
息を弾ませながら会話をするから、二人とも自然と小声になる。
延々と外周を走り続けた足は、鉛のように重い。他のバスケ部員たちはもうとっくに休憩に入っている。終わりなきロードワークを続けているのは、黄瀬と青峰の二人だけだった。
「明らかに俺たちだけ、練習量多いっスよね…」
「ああ。…しかもテツがちょいちょいこっち見てる」
黄瀬は、マネージャーたちのいる昇降口へと目を遣った。一瞬目が合った黒子は、気まずそうに視線を逸らす。
「…間違いないっスね」
「間違いねぇな」
これは。
―――もっと体力つけて楽しませて、という黒子からの無言の要請…!


「あの二人、練習メニュー3倍にされて、なんであんなに嬉しそうなの…?」
心底不思議そうに首を傾げる桃井の横で、黒子は自らの肘を抱いた。
「テツナちゃん?」
「…寒気が、しました…」


2013/1/28

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