*短編*

□リベンジ
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中学最後の全国大会。
俺たち立海は三連覇が懸かっていて、負けるなんて微塵も考えてなかった。
相手は青学、関東決勝で俺たちを負かした学校。
青学は今まで、関東ベスト4という成績でしかなかった学校だったが、事実俺たちを一回倒している相手、油断など、してなかった。

出だしは好調、S3とD2が終わり、S2、このまま勝てばストレート。
そんな考えが頭を横切った。
でも、結果は敗北。
S2の仁王は、青学の天才、不二の前に敗北を喫した。
流れは青学へと傾き、その流れを俺たちは引き戻すことなく負けた。

惨敗。

常勝を掲げてきた俺たちは、関東に引き続き、またも青学の前に悔し涙を飲んだ。

高校でリベンジ。
そう誓っていた…だか、仁王はいなかった。

高校に入って、入学式。
そこに仁王の姿は無かった。

ダブルスパートナーであった柳生も知らなかった。
赤也はその事を聞いて泣いていた。
なぜなにも言わずに行ってしまったのか、と。

その後俺たちは、時間を見つけては仁王を探した。
でも一切の痕跡を見つける事ができずに、俺たちは高校二年になった。
俺たちが進級すると同時に、赤也が入学し、テニス部では、三年を差し置き、俺が部長になった。(ちなみに全大会は二連覇した)

そして今、高校三年になり、最後の全国大会に挑もうとしている。

沢山の強豪校がいる中、青学はドイツ帰りの手塚を筆頭に、中学最後の全国大会の時のメンツが揃っていた。

上手く勝ち抜けば、青学とは決勝で戦う事になる。
叶ってもないシチュエーション、残念ながら仁王はいないけど、きっと仁王はこの大会を見に来る、そう思っていた。



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