*短編*

□これが俺たちの祝い方
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「クリスマスじゃからって、地上の奴らは浮かれすぎじゃ」

高いビル群の中でひときわ高いビルの屋上、全身真っ黒な服を身に纏った、二人の悪魔が街を見下ろしていた。

一人の悪魔は雪のような白銀の髪をし、もう一人は血のような鮮血の髪の色をしてた。

「クリスマスなんて、俺らにとっちゃ最悪の日でしかねぇけどな」

「そうじゃな。今下で浮かれとる奴らも、別に対した信仰心もないくせに、何を祝っとるんじゃろね」

白銀の悪魔がつまらなさそうに皮肉を吐くと

「そんなもんだろぃ、人間なんてよ。」

吐き捨てるように鮮血の悪魔が呟いた

「つまらん生き物じゃな、人間」

見下すように言うと

「つまらんし、弱いし、弱いくせに強がる。見てて腹立つぜよ。」

「その癖弱いものを踏みつけて生きていく。どうしよーもねーぜぃ。」

「いっそ皆不幸にしてまおうか」

白銀の悪魔がそう言い、左手を前に突き出すと、今まで座っていた鮮血の悪魔が立ち上がり、白銀の悪魔の左手を掴み止める。


「ぶん太…」

「やめとけ、そんな事したら魔王に殺されんぞ。」

白銀の悪魔は黙ったまま手をおろし冷めた目で地上を見下ろす


「雅治」

「なん?」

鮮血の悪魔はニヤリと笑い、白銀の悪魔に強引にキスをし

「俺たちは俺たちなりのやり方でキリストを祝ってやろうぜ?」

白銀の悪魔は一瞬目を見開き、そして綺麗に微笑んだ


ハッピーメリークリスマス…神様?


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