*短編*

□Winter warm proposal
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「んっ…」

朝、見慣れない部屋の中で目を覚ました

「お目覚めですか?仁王君」

「柳生…?」

「おはようございます。」

「なんで…此処は?」

柳生がいることに一瞬疑問を抱きながらも、瞬時にして自分のおかれた状況に気付き、それでも尚この状況が嘘であって欲しいという淡い期待をもって柳生に尋ねるが

「覚えていませんか。」

柳生は部屋のカーテンを開けながら話す

「ま、仕方ありませんよね。」

仁王に向き直り静かに開口する

「昨夜、貴方は運ばれたんですよ、急に発作が起きて。最近調子が良かったから、お互い油断してしまいましたね。」

「今日……なんにち…?」

「…23日、ですが。」

「俺…入院するん?」

「…そうですね」

すると仁王は黙り込み俯く

「明日、約束なんかしてました?」

仁王は黙ったまま答えず

「連絡しときましょうか、真田君に」

「っ…やめてっ!」

急に大きな声を出して柳生を必死に止める

「でも、約束してるんでしょう?なら」

「真田には…俺は風をこじらせたって、心配せんでって…言って…」

と、小さく呟く仁王

「…はぁ、分かりました。」

「ごめん…柳生」

「早く治してくださいね、それと…」

そこで言葉が詰まる柳生

「柳生…?」

「いえ、ただ…貴方はもう少し真田君に甘えてもいいと思います。真田君だって、それを望んでるはずです。」

そう言うと仁王は、"分かっとるけど…こんな弱ってる姿、真田に見てもらいたくなか…"と悲しそうに言った


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