*短編*

□カウントダウンはもう少し
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「おはよう、仁王さん」

12月4日、時刻は午前9時
そんな朝早くから、俺の(一応)恋人(?)の越前が俺の家を訪れた。

「こんな朝早くから、なん?」

実のところ、俺は今かなり機嫌が悪い。
なんせ昨夜は、かなり遅い時間まで大学のレポートを作成していたため、ようやく床に就いたのはつい二時間前の出来事。

「今日で二十歳になったんだよね、おめでとう」

今日で…あぁ、今日か。
すっかり忘れとった。

「ほんとはもっとちゃんと祝いたかったけど、刺して約束してたわけでもないし、仁王さん眠そうだし、今日のところはこれで帰るよ。」

そこまで言って越前はニヤリと笑った(気がした)。

「約束の日まで後二週間だから、覚悟していてね。」

そう言うと越前は、俺に不意打ちのキスをして、そしてさり気なく俺の手にプレゼントを置いて颯爽と帰っていった。

二週間後…? 約束の日…?
なんのことじゃっけ…

「うーん、…まぁええか。…ふぁ、ねむ…」

そして仁王は自室へ戻り再び眠りに付いた。


真実を知るのは12月24日。




前編完結

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