*短編*
□ポッキーの日の日常
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11月11日.日曜日
普段であれば休みなのだが、此処、私立立海大付属は特別授業の為、普通登校となっていた。
そして、今はHRが終わり、一限目の始業前、いつも通りの日常が広がっていた、そう…いつも通りの。
僕は3年B組、そう、あのテニス部の紅白コンビが在籍するクラスだ。
その紅白コンビの席は窓側の一番後とその前、後ろが紅白の白こと仁王雅治、で前が紅い方の丸井ぶん太だ。
「なぁ、ぶん太、今日なんの日か分かっとる?」
「当たり前、ポッキーの日だろぃ?」
「正解♪ はい、ポッキー」
「ん、サンキュ」
この二人はいつもこの調子だ。
いや、いつもよりましかもしれ…
「美味しい?」
「味見するか?」
………。
いや、いつも通りだ。
今丸井は教室の面前で白昼堂々口移ししやがった、だがしかし、いつものことだ。
その証拠に女子なんかは、
「仁王君、最近可愛くなったよねー♪」
「わかる♪ てかあの2人ホント理想のカップル!」
ん?
可愛い…、理想の………
「ぶん太、好きじゃよ」
「俺は愛してる」
11月11日、天気快晴。
私立立海大付属、3年B組は今日も平和です。
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