*短編*

□ありのままの君が好き
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俺には恋人がいる。
それも、とびきり綺麗で、笑ったらかわいい。
まじ最高で、完璧な恋人。

ただ、一つ難点を上げるとすれば、身長だ。
俺より高いのはいただけない。

が、仕方ない…なんたって相手は男だ。

仁王雅治、俺の最高の彼女。
…男だが。

仁王は大人しい、と言うか無口、そして無表情。
部活の時は、基本レギュラー以外とは話さない。
にも関わらず後輩たちからの人気は絶大ときた。

不思議だ。

でもそのせいでいつも気がきじゃない!
あいつは鈍いし天然だからなにが起きてもおかしくない。
だから付き合い始めてからはだいたいいつも一緒にいる。

それでだ!
こっからが大切なんだけど、あいつは案外寂しがりや、ということがわかった。
二人きりの時は必ずすり寄ってくる、かわいい。
そして考えすぎてしまう傾向があるのと、かなりブロークンハートだ。
一人で悩んで抱え込んで、そして傷付いてる。

俺は彼氏なんだなら、もっと頼ればいい。
そう言ったらあいつは困ったように笑った。

くそ、彼氏なのに情けねぇ。

たぶん、なんとなくだけど、あいつは助けを求めてる、そんな気がする。
あいつはいつも暗闇のなかで一人、泣いてる。
もう、一人で悩んで、傷付いて、泣かなくて良いように、俺が絶対光で照らしてやる。

だからよ、仁王…


「俺が一生お前のそばにいてやる」 
「だからひとりで泣くな」
「泣きたくなったら、俺んところこい」

「愛してるぜ、ハル」

あいつが泣きながら微笑んで、俺はたまらず抱き締めた。



−−−

第二弾.丸井×仁王


なんか、やっぱ私オチ苦手。

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