*短編*
□さよなら、またね
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side幸村
放課後、部活前
俺は特に用事もないから部室で練習日程を考えていた、他の皆はそれぞれ委員会などがあるらしい、丸井と仁王、赤也を除いて
でもまぁ、今日は仁王が担任に呼ばれてるらしく不在、赤也は赤也で英語の補習らしい(多分真田の雷が落ちるだろう)
よって部室には俺と丸井だけ、でもなんか、様子がおかしい?
「なぁ〜、幸村君」
いつもよりいくらかくらい声で話しかけてくた事に疑問を感じつつ返事を返す
「どうかした?」
「うん、あのさ、仁王の事なんだけど…」
あぁ、仁王の事ね、納得
「喧嘩でもした?」
「いや、んな事ないけど、あいつ、最近おかしい」
おかしい、か…仁王、まだ話してないんだ
「そう?」
なるべく普通に返し
「あぁ、毎日担任に呼ばれてるし」
知ってる、理由も知ってる、というか、言い渡された、昨日、本人から
「本人に聞いたら?」
「聞いてはいるんだぜぃ?でもあいつ、いつもはぐらかしやがる」
そっか、仁王も、言うの怖いんだね
「幸村君、なんか知らねぇ?」
「ぇ、ぁ…あぁ、聞いてないよ」
やばい、いきなりだったから挙動不審になっちゃった…ばれたかな?
「そっか、だよなぁ…あいつさ、いっつも全部自分だけで背追い込むからさ、心配なんだよ、俺にも少し頼れっての」
背負い込む、ね
たしかに、一理ある、丸井は仁王大好きだなぁ、…まぁ、仁王もそれ以上に丸井のこと好きなんだろうけど
「仁王は丸井に、結構甘えてる節があると思うよ?」
「そ?」
「うん」
「だといいんだけどなぁ」
一年の様子見てくる、と丸井は部室を出て行く
「…はぁ」
ぁ、思わず溜息ついちゃったよ、幸せ逃げちゃうじゃん
「…受験、ねぇ」
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