狩人の蝶

□始まりの出会い
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くじら島・港


「なぁ、お嬢ちゃん。
お嬢ちゃんみないな子がハンター試験を受けても、
死んじまうのがオチだぜ?」


「身が大切なら此処で降りた方が身のためだぜ
お嬢ちゃん?」


下品に笑う男たちの中心に、
本当に場違い
いや、
明らかに他とは違う空気を纏った少女が一人。
その少女が口を開く。


『黙りなさい。
カスどもが………』


「あぁっ?」


少女の口から発っせられたのはその可憐な容姿からは想像も出来ない暴言。
少女は周りの心の内を知ってか知らずか、話続ける。


『黙りなさいって言ったの。
何?そんなのも聞こえないの?
あんたのその耳はお飾り?聞こえないなら、その役立たずな耳をよーくこじ開けて聞きなさい』


周りからはザワザワと沢山の声が。


「このっ……
糞女(あま)あぁああぁ!」


男の一人が少女に殴りかかる。
しかし………


『お黙り!
このっ莫迦どもがぁぁぁぁああああっ!?』


小柄な少女が自分より何倍もある男を軽々と背負い、放り投げた。
周りからは驚愕の声。


『……何?
あんたも投げられたいわけ?』


少女は周りの声などに耳を傾けずにもう一人の男に聞く。


「いっ……いえ。
すっすみません………」


その男は弱々しく言った。

そんな、大男さえも驚愕させた少女に近づく影が二つあった。
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