NOVEL01

□可愛い背中
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★★★★




瞼が落ちそうになっては上がる。
流石に疲れたのか無言でパチパチやっているジョルノのはれぼったい二重瞼を鑑賞する。いつも神様がこの形を作ったことに奇跡を感じてミスタは感謝した。

「眠いんならさっさと寝ちまえよ。疲れてんだろ。」
「…ん…はい」
「くー。可愛い。ジョルノ」

ミスタが髪をくしゃくしゃとなでる。ジョルノは無言で目を瞑った。
ミスタからすれば今もジョルノはたいして変わらないのだが、客観視すれば息を飲むような威圧感がある若くも凛々しいドン・パッショーネだ。
しかしその彼を組み敷いて、ごくごく自然体に可愛いなどと囁いている自分にも驚く。写真に収められていた細い背中と、先ほどのジョルノの背中とがだぶる。
あの頃、バックで攻め立てられシーツに頭を擦りつけるようにして堪えるジョルノが、まるで毛布にくっついて喉を鳴らす小さな猫のようであんまり可愛くて、ミスタは一人で盛り上がったのだった。

「…」

うーん、と唸ってから、ミスタはごろんと寝返りをうってもう殆ど眠りについているジョルノに密着した。首筋に顔を寄せる。ぐっと当たった熱にジョルノが瞼をやっとこさ開いた。

「…眠いです…」
「明日のスケジュールできるだけずらしてやっから」
「んー…いや…です」

顔をしかめて背中を向けられてしまう。ジョルノは逃げたつもりだろうが、ミスタは体をぴったりとくっつけてまだわずかに柔らかいアナルに触れる。ジョルノが不愉快そうに喉を鳴らした。

「勝手に遊んじゃうぜー」
「…やめ…くだ…さ…」
「じゃー挿れねーからぁー」
「…」

黙りこくったジョルノを揺する。呻きのような寝息のような声が漏れて静かになった。冷たいぜボス。と毒づいても殆ど無反応。またすぐ寝息が聞こえてくる。
ミスタは勝手に盛り上がったペニスをジョルノの足の間に擦り付けてみる。
先走りで滑りがよくなり息が上がってくる。わざとアナルにひっかかるようにこする。ちゅくっちゅくっと、ついさっきまでペニスを飲み込んでいたそこは粘液のせいでまたすぐに開きそうだ。
ジョルノが身じろいだ。僅かに逃げる腰を捕まえてホールドした。

「起きた?」
「…ぅ…やめ…」
「ん?ジョルノもしたくなっちまった?」
「…」

ジョルノのペニスに触れるともう硬くなりはじめていた。悩ましげな息が漏れたが無視を決め込むつもりらしい。そういうことならミスタにも考えがある。黙ってアナルを先端で撫でては押してやる。

「…く…ぅ……ぅ…っ」

腰がふるっと揺れる。時折わずかに先が入るが、ミスタは再び足の隙間にこすりつけだす。ジョルノのアナルはそのたびに切なげにひくひく動いて、ジョルノが白い背中を丸めた。浮き出る背骨。

「……ミスタ…」
「んー?寝てていいぜ」
「…眠れないです」
「はいはい」

明日は働いてもらいますよ。とジョルノが低い声で言ったが、照れ隠しのうちだと受け取り、ちゅっとその背中に音をたててキスをしてやった。


<fine>
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