心の中、透かしてよ、
□10、失敗と現実
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─three day─
朝、目覚めはスッキリはしないものだったが、定刻より早く目覚めた。
アタシは目を擦ると、洗面台に向かって歩き出す。
カレンダーをチラッと見ると、日曜日に予定が書き込まれている。
それはもちろんアタシが書いたものだ。
そして今日から17日後には、一言添えられていた。
きっとシロが何かしらの能力で書いたのだろう、その証拠に字がかなり雑だった。
こういうことに驚かなくなったアタシがいて、自分でもびっくりした。
「終わり、か」
1人で呟いて可笑しいなと笑う。
制服を手でつかみ取ると、着替え始める。
1人に慣れてしまって、作業的になってしまっている。
今日は確か緑の色の子を助けるんだっけ。
まぁあの広い校内で1年かも分からない人を見つけるのは難しそうだけど。
トースターがチンっと音をたてる。
目玉焼きを作り終えて皿に置いた。
なんか嫌な予感しかしないな、ここ最近。
テレビをつけると、トーストと目玉焼きをテーブルに置いて席に座った。
相変わらず、暗いニュースがトップを飾っていた。