short.

□昼下がり
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「ねーねー、ナルホドくん!!あたしこれ食べたいなー!!」

「・・・うぐっ」

昼下がりの成歩堂法律事務所。

真宵ちゃんが急に僕の前にとある本を出してきた。
最近真宵ちゃんが読んでる雑誌だ。

真宵ちゃんが指差したところをみると、そこにあったのはいかにも高そうなフランス料理。

ついつい言葉に詰まってしまった僕は、真宵ちゃんを見る。
目を輝かせてこっちを見ている・・・!!

「い、いや・・・別にここじゃなくてもいいんじゃないかな・・・」

僕が明後日の方を見ながら頭を掻くと、急にひょこっと春美ちゃんまで現れた。

「ナルホドくんっ!!女の子の願いくらい叶えてあげるものじゃないんですか!?」

「は、春美ちゃん・・・」

そりゃ僕だってできるだけ叶えてあげたいさ。

・・・でもそれはお金が余るほどあれば、の話で。

「あー!!分かった!!ナルホドくん、お金ないんでしょ?」

「・・・うぐぐ」

真宵ちゃんにとどめを疲れた僕はうなり声をあげて、視線を床におとした。
・・・図星だ・・・。

「まぁ、そうなんですか?ナルホドくん」

「ううう・・・」

とうとう何も言い返せなくなった。
今月は仕事が全くとは言わないが、ほとんど入ってこなかったせいで財政難に陥っているのだ。

・・・まぁ仕事があってもそんなにお金があるわけじゃないんだけど。

「仕事がなかなかだもんねー。それに比べてすごいよね、御剣検事!!」

真宵ちゃんがいつもの調子で手を合わせながら笑う。

「・・・アイツと比べたら駄目だよ、真宵ちゃん・・・」

検事はそりゃあそこそこの収入が入るんだと思う。
特に御剣とかなら・・・僕の倍くらい?
赤いスポーツカーを持ってる奴と比べないで欲しい。

「うーん、じゃぁお昼どうしようか?」

真宵ちゃんが考え出したのを見て、何だか悪いな、という気持ちが芽生える。

「・・・味噌ラーメン食べにいこうか?」

「え?」

僕の提案に考えるのをやめて、一気に顔が明るくなった真宵ちゃん。

まぁそんなところが可愛いのかもね。

「みそラーメン!?いいね、行こう行こう!!」

フランス料理のときよりも高いテンションは、彼女がどれだけ味噌ラーメンが好きなのかを知らされる。

「はみちゃんもみそラーメンでいい?」

「は、はいっ!!私は構いません!!」

真宵ちゃんの問いかけに春美ちゃんが目を輝かせて、大きく頷いた。

(今はこのままでもいい、か)

ついついこんなことを思ってしまった。

別にお金がそんなになくても構わない。
高いものより、大切なものが──輝いてるものがここにはある。







「ナルホドくーん!!置いてくよー!!」

「早く行きましょうっ!!ナルホドくん!!」

「はいはい。今行くよ」


















***

あとがき

初逆裁となります←

はみちゃんが最初乗り気じゃなかったのに、テンションが高くなったのは真宵ちゃんがナルホドくんのおかげで笑顔だったからだと(

ありがちネタっぽいですね・・・orz
ナルホドくんはお金あんまりなさそう。

夢本編の逆裁は、一応かいたんですけど、今見直し兼ねてストーリーまとめてます;
早く出せよ、俺!!

・・・レイトン教授VS逆転裁判が欲しいです←

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