小説部屋
□お子様な俺達
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「明日晴れるかなぁ」
俺のベッドの上に座り、枕を上へ放り投げながら、剣太郎は呟いた
「たぶん無理だろ」
俺はテレビ画面の方を見たままそう答えた
天気予報で『明日は高確率で雨』だと言ってたし、現に今も曇りはじめている
「むっ!何だよ、その答え方!!ゲームばっかりして…ダビデのバカー!!」
「痛ぇっ、枕投げるなって!だいたいこのゲーム持ってきたのはお前だろ」
どうしてもクリアできないっていうから、代わりにやってやってるのに…
「はぁ…」
俺はゲームの電源を切り、小さく溜め息をついた
呆れる反面、そういうところも可愛いと感じてしまう…。そんな自分に対しての溜め息だ
俺は投げつけられた枕を拾って、剣太郎の隣に腰掛けた
「明後日の月曜は晴れるだろ?」
「そうだけど…早くみんなとテニスしたいもん」
ぽつりと呟き、剣太郎はすねるよう膝を抱えた
皆、な…。昔から 剣太郎の頭には『テニス』か『六角の皆』しかない(あと女の子)
告白して 恋人になってから一ヶ月経つけど、今でもそれは変わらない
「…俺も以外とガキだな」
「え?ダビデ、何か言っ…ンッ」
誤魔化す様に、無防備に近付いてきた剣太郎の唇をキスで塞ぎ、そのままベッドに押し倒してやった