小説部屋
□優しい人
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今日からJr.選抜合宿が始まった。
いろんな練習があるし、他の学校の人達にも会えるし、すっごく楽しい!
…だけどミーティングは苦手。
僕、難しいことはよくわかんないんだよね
それに、昨日はドキドキしてあんまり寝れなかったから、眠いよぉ〜
ちょっとだけ、寝ちゃおうかな…。
ちょっとくらいなら大丈夫…だよね…
「ここ、座ってもええか?」
「あ、忍足さん。はい、いいですよ」
ミーティングが終わり、一人でお昼ご飯を食べていると、忍足さんが声を掛けてくれた
そういえば、忍足さんと話したことって、あんまりないような…
「自分、さっきのミーティング寝とったやろ?」
「Σんぐっ!?」
驚きのあまり、僕は食べてた物を喉に詰めてしまった
「けほ、けほっ、な…なぜそれを…!?」
ちゃんとバレないように、こっそり寝てたのに!
「ずーっと見とったから。初日から居眠りとは、勇気あるなぁ」
そう言って、忍足さんはにこっと笑う
「あの…、この事は内緒に…」
「安心し。誰にも言うつもりあらへんから」
「ほ、本当ですかっ?ありがとうございます!あっ、これ、よかったら食べてください!おいしいですよ」
はぁ〜、助かった〜!
もし榊コーチとか真田さんにバレたら、家に帰らされちゃうかもしれないもん
忍足さんが優しい人でよかったぁ♪