黒子のバスケ

□オリオンのままに 1Q
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帝光中学校に入学をした赤司征十郎は非常に苛立っていた





入学試験で500点満点中495点をとったというのに入学式では答辞を読む役を大して頭よくなさそうな奴に奪われ




そいつは自分の席のすぐ後ろに座りのんびり寝る始末






今日は入学して1日目だというのに来た途端に後ろの奴が寝続けてる現状が酷く気に入らない









(俺はこんなアホみたいな奴に頭で負けたのか?)






ちらり

後ろを振り向き相変わらず寝てる藍色の髪の男を見れば何故か苛立つ



ばれない様に頭を殴ってやろうかとも思うが今後の俺の為だ。理性で押しとどめた









俺にとって勝つことは基礎代謝。つまりは当たり前。
それを容易く遮るこのアホが腹立たしい以外の言葉で表せない









まわりをみれば既にグループやら仲のいい友達を作ってワイワイと騒がしい

ここは幼稚園ではないのに俺には同じに見える。つまりは幼稚だ


こんな奴らに無理に付き合う理由なんて皆無。それに周りも既にどこか俺を他の奴と違う目で見てくるのが疎ましい








(煩いな)







俺自身が年の割に大人びた思考を持っている事くらい自負してる。それが学業や部活動ひいては日常生活において影響してくるのだから周りはこう呼ぶ









『天才』と










たかが年と反比例する思考、行動、実績をそう評価し呼ぶとしたら世界なんて妙にバカバカしく感じると俺は思う



勝手に線をひいて枠に納めて何の意味があるんだか。どうせ中学でも変わらないと感じてる








担任はまだ来ない





足を組み背凭れに寄り掛かる

溜息をこぼせばふと後ろ髪を引かれ振り返ろうとするが力が強く痛みが走り振り返るのをやめた

眉をよせもう1度溜息






「本当になんなんだよ。今日は厄日だな」








それにしても後ろのコイツ。背丈は160cm位なのに握力強いな

ん?よく見たら筋肉は年の割についているみたいだ。何かスポーツをやってた体付きだ







後ろのアホが再び俺の後ろ髪をぐっと掴んだと思うと寝ぼけた声でゆるく何かを言う







「Leon……you, it is really foolish」







英語。やけに流暢な発音だがコイツ帰国子女か


内容は俺でも分かる位簡易なものだから意味がわかる





「レオン。お前本当にバカだよ、か」


「どう考えてもお前の方がアホだよ現状的に」








人の髪掴んだまま寝こけるって異常だよ



というかいい加減離してほしい。あ、先生きた










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