黒子のバスケ
□オリオンのままに 23Q
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シーツに顔半分埋めたまま後ろのアキラを振り返り乞う姿は淑女の様に色気と気だるさを兼ね揃え堪らなく、男の本能を燻る
余裕を掻き消されそうなその視線だとか火照る頬も軍服の隙間から見える白さに赤身を増してほんのり汗をかいてしっとりしてる肌とか
悩ましげに八の字になる眉も身悶え過ぎて手錠の所為で少し赤くなった手首も全てが自分の所為でなった結果なのだとまざまざと見せつけられ思わず手の動きを止め潤みぽーっとしている赤い眼を魅入る
自由を奪われる程激しく動く指と玩具が急に止まり絶頂に達する直前に止まった動きに赤司は首を傾げ不思議そうに普段よりおっとりした話し方で聞く
「…?アキラ、イきたいよ…まだダメ?」
「っあ、ああ。うんイっていいよ」
「…うん」
ふわ、とはにかみながら笑った可愛い子に勃ったのは仕方ない。思わず逸らした視線を誤魔化す様に止めた動きを再開しあっさりと掌に生温い液体が掛かったのを確認して菊座に半分入った玩具の後半部分に塗りたくる
どうやら菊座にはゴルフボール位の玉が連なり入ってるらしい
玩具を揺らせば中からくちゅ、と音がしたのは腸液が分泌して潤滑液代わりを担当してくれているのだろう。2回分の白濁を塗りピンクの下地がまばらに見えるくらい塗った
最後尾の玉は念入りに塗り試しに取っ手のリングを持ち出し入れをすれば前より幾分かスムーズに感じる。しっとりと汗ばむ太腿をなぞり上げ臀部を掴み菊座の入り口を広げる様に揉むながら片手で玩具をまた1ついれる
「ふァアっはぅ、…うぁん!は、あ、ああァアっ」
「征ちゃんキツイ?」
「ちが、」
「じゃあ…気持ちいい?」
「くぅ、ん!あぅ!ぁ…き、もちいかっ、らぁ」
ずぷり
「ッふきゃ!」
次々に入る玉が多くなる程内臓を押されている圧迫感が強くなるらしくベッドの上へ逃げる腰を掴み引き寄せまた1つ玉を押し入れる
するとかしゃんと音が聞こえアキラの腕を掴み苦しそうに泣く赤司と眼が合う
「も、苦し…この体勢やぁ」
「…わかった。正常位でいい?」
「ん」
苦しそうに涙を流すのを何度も舐め取り腰を支えくるりと体を引っ繰り返してあげ足を開かせちゅ、と太腿に吸い付く。甘えるように赤司の足がアキラの腰に回るがそっと外され開かされる
「アキラ、もう玩具やだ。手錠もやだ。きらい。もうしたくない」
むすっとした声が聞こえ顔を赤司へ向けるとむくりと起き出すので様子を見守っていると自ら菊座に入れられた玩具を引っ張り出し嬌声を噛み殺しながらやっとのこと抜きベッドの外へ放り投げる
「…手錠の鍵は?はやく外して」
「え、もうやめるの?」
「玩具遊びはやめる。はやく外してアキラ」
今日1番の不機嫌になった様子に焼け石に水だと思いベッドの隅に放置してた手錠の鍵を用いて手錠を外す。外せば擦れて赤くなった手首が現れぷらぷらと手を振り血液を送る仕草を行い大分良くなったらしく仕草を止めてギッと鋭くアキラを睨みつけた
理由も分からず睨まれ行為を中断され困惑しながらも静かに怒る赤司を見ると視線が合った途端に泣きそうに顔を歪ませベッドのシーツを剥ぎ取りそれに包まり孤城と化す
急に引き籠った赤司に恐る恐るシーツ越しに触れびくりと震えた感触に眉を下げた。恋人が今回の行為が嫌だと背を向けた状態なんて決して嬉しい話じゃない
やりすぎたかなぁと反省しつつ窺う
「ごめん。征ちゃん苦しかったでしょ。慣らしもしなかったし最低なセックスをしてしまい反省しています」
「…ぐす、腹切ればかぁ」
「!?」
「うそ。でも本当に、最低なセックスだった」
ぐずぐずと鼻をすする音がして快楽とは違う意味で泣かせてしまった事にアキラはうな垂れる。精神的ショックで萎えたが空気的には限りなく正しい反応だと心の隅で思った
「俺が風呂場で慣らしたのを言わないでキスで表したのは恥しかったけどまだよかった」
愛されてるって伝わったから
「でも手錠してるからお前にだ、抱き付けないし…今日に限って俺から離れた場所にいるし、手繋いでくれないし…」
ぎゅっと赤司を覆い隠すには大きすぎるシーツ越しにアキラがハグをしかけ力強く抱き締められる。行為中にずっとされたかったと呟けば静かにアキラが赤司に擦り寄る感触がして嬉しくて涙が伝った
「玩具なんて苦しいし冷たいし体は気持ちよくても心は満たされないし」
背後から抱き締めるアキラの腕の中でくるりと寝返りを打ちシーツ越しにすりすりと擦り寄る。シーツ越しでもちゃんとアキラの髪の匂いがしてなんでさっきは匂いが分からない程遠くにいたんだろうと赤司は切なかった
「アキラ服脱いでくれないし余裕あるからずっと征ちゃん呼びだし…」
「あ…」
「…それが1番嫌だった。俺だけ大事な所晒して馬鹿みたい」
シーツから顔を出し呆然としてるアキラに触れるだけのキスを送りそっと来ていた軍服を脱ぎ裸になるとアキラの服にも手を掛け脱がす
されるがまま裸になったアキラに満足気に見て赤司が自分の身を包むシーツを広げがばっと巻き込み抱き締めた。シーツ越しに感じてた淡い温度を間近で素肌同士で感じホッとした吐息が漏れる
「、あったかい」
「うん。冷たい玩具なんかより暖かいアキラがいい」
「…どんだけオレが好きなんだお前」
「!ふふ。アキラが思ってるよりも俺は好きだよ。知ってるだろう?」
「知ってる。セイジュって呼ばれるのも好きだって知ってる」
「じゃあ俺はアキラが案外紳士だと知ってる」
「以外と努力家だって知ってる」
「器用だって知ってる」
「…中出しが好きだと知ってる」
「!」
バシッ
「痛ぇ」
「ば、ばかじゃないのか。中出しが好きなんじゃなくてアキラのが中で出てるから好きなんだ!」
「…案外天然だって言うのも追加しとく」
眼が合えばそっとキスをした
どこか物足りなかった先程の空虚感は成りを顰め強制的に与えられた快楽で濁る意識とは一味違う。自然故の快楽への堕ち方が赤司が何より好きだった
想い想われ身も心も通じつつ共に手を取り合い快楽に堕ちていくセックスが何よりも好きだった。それは2人共思っていることで今が1番満たされてる
「オレ達にはもう玩具いらねぇから此処に置いていくか」
「……一応持ち帰る。なんだその目は。使わないぞ封印するんだ!」
「怪しすぎる…けど好きにしな」
「__アキラがフッと笑う所が好きだって今思った…」
「なんだよ突然」
目元を赤くした赤司が誤魔化すようにキスをしかけそれに口元に笑みを浮かべて応える
次第にアキラの舌が赤司の咥内へ侵入し仕切り直しとばかり未だ赤い手首を伸ばしアキラの首に手を回し引き寄せた
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