番外編

□…こんな俺でも好き?ー表ー
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10万打リク ソラヤ様

内容:薬による赤司女体化


* * * *


第四理科室を黒い遮光カーテンで覆い、真っ暗闇の中怪しげに蠢く二つの影

アルコールランプの揺らめく焔に照らされ、試験管は揺れては波を引く。同時に歓喜に満ち溢れる笑い声が響く


「ハハハハハっできた、完成した!」

「よし。後はコレを…固形に変えるだけ。やったね…これで腐大臣様のお役に立てるっ」

「はははッ」


怪しげに木霊する笑い声は重なり、二人の敬愛する腐大臣へ完成品は手渡され…腐の民による妄想が現実化する喜劇が開幕するのである


(くしゅっ…なんだろ、風邪かな)


* * * *



「あーかーしーくーん」

「?」


後日。やけにテンションが高い口振りと雰囲気(だが無表情である)で黒子が赤司に声をかけてきた

違和感は抱きつつも「いいネタでも仕入れたのかな?」と考え流し、返事を返してしまう

これから赤司の身におこる悲劇など欠片とも想像せずに、悪魔に心を許してしまったのである


「赤司くん、赤司くん」

「はいはい。なぁに黒子」

「最近(腐)女子に人気の飴を貰ったんですけど一緒に食べませんか」

そういって黒子は包装紙に包まれた飴玉を二つ掌に転がす。市販の物と全く形状は違和感ない

じーっと飴玉を見つめる赤司はふと黒子に視線を移し疑問をぶつける

「…これ何味?」

「どっちも苺味らしいです。じゃ先に僕が頂きますね」

ひょいと飴を掴み包装を解き口に含み転がす。じわりと舌に滲む苺味にやんわりと頬を緩ませれば、赤司も飴を口に含み同意する

「ほんとだ。苺味…久しぶりに食べたなぁ」

「そうですね。僕も久しぶりです。苺味もなかなか美味しいですね」

「うん…、?美味しいけど…なんか、変…っ」

急に自身の胸元を不安げに握り表情を歪める。様子のおかしい赤司を見下ろし可笑しそうに飴を転がす

…流石、腐の民・科学班です。即効性かつ持続性は保証すると豪語するだけありますね


「〜〜っだ、め…!」


体の変化を胸元を握るだけでは堪えられず、ダッとどこかへ駆け出す赤司を慌てて追う

走る走る。その後ろ姿を見てるだけで赤司の変化は顕著に表れる

首元までの赤い髪は腰まで伸び、体にピッタリだった制服はみるみるうちに大きく…いや、赤司が小さくなっている

それこそ女子が男子の制服を着ているように


「赤司くん!!」

「ついてくるな…!黒子のばかぁッ」

普段でも愛らしい口調が女子の声に切り替わり、本物の女子の様だ。いや…完全に女になった

堅苦しい制服からも丸みを帯びた体つきに変貌を遂げた姿が目視できるのだ。これを成功と言わずして何という

まさに、腐の民の妄想の具現化!女体化様様である!!


「赤司さんっ」

「誰がさん付けしろって許可した!くんに直せよぉっ」

「体の調子はいかがですか!!」

「やっぱりお前の仕業かっ最悪に決まってるだろ!」


追い掛けっこも五分も続けばすっかり人気の無い場所へと赴く。ふと赤司があまり使われていない男子トイレへと入るので黒子も後を続く

狭い個室に入られる前に腕を掴み壁へ押し付ける。普段なら容易く解かれる黒子の腕力も、男女の差が現れ難解なものへと変わったようだ

必死に振り解こうと足掻くがすべて泡沫と帰す。荒々しい表情でギッと睨まれるが、素直に言おう


…天使であると!!


「もう、絶対黒子からの食べ物は食べない…」

「いえいえ。この学校は腐の民という僕の手足が存在するので無駄だと思います」

「…うっさい!ばか!はなせ!」

キャンキャン吠える小型犬のようだ。鈴が鳴るような声で罵られようともただのご褒美ですが何か

これほどのネタの宝庫を録画しないなんて腐大臣の名に恥じます。なので心を腐にして本音をぶちまけます


「ちなみに…赤司くん。この場にアキラくんを呼んでちょっとヤって頂きたいのですが」

「!?ば、ばかじゃないの!?うわああああっ離してぇえええ!!」

「痛い痛いッ足を蹴らないでください」


ゲスい黒子なんて嫌いだああああっ

ゲスくないですって。ただちょっと女体化を録画したい腐の心が…滾るんです!

ふやぁぁッ

なにその声かわいい


わーわーぎゃーぎゃー騒いでいる内にガタンと男子トイレの扉が開き誰かが入ってくる

びっくりして二人で振り向けば、赤司の顔がサァと青褪め黒子の顔は非常に良い笑顔になる



「…随分楽しいことしてるね。テッちゃん、俺と代わって」



ーー心底面白いものを見つけた笑顔を浮かべた藍澤アキラ登場



当然、黒子お目当てのR指定ものが始まらない訳がない

赤司からそそくさと離れ録画タイムへと傍観者の役目を果たすと同時に、震える赤司の声は奪われ、



「…っ、ぁ」


喘ぎ声に代わるのに時間はかからなかった





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