番外編

□can you cereblate?
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12月20日





その日に赤司の元へ一通の手紙が送られてきた

宛先以外に記載はされておらず雪の様に真白な汚れ1つ無い封筒を訝しげに開き中身に眼を通す













英語圏にいる赤司自身は久しぶりにみる日本語に驚きつつ見慣れたくせ字に送り付けた犯人がすぐに分かりクスッと微笑む










こんなにすぐ近くにいるのに…変なの

遠まわしなんてらしくない、と思いつつ初めてもらった手紙に眼を滑らせる



















セイジュへ



手紙をお前に送るなんて思いもしなかった













「…(ボクも貰うなんて思ってなかったよ。でも出だしでコレは無い)」


見知らぬ人間からならまだしも相手はアイツ。自然と赤司の表情が緩む













手を伸ばせば抱き潰せる位近くにいるってのになんでまたこんな手紙を送り付けたか…実はオレもよくわからねぇ
















「…(きっと首傾げながら書いたんだろうなぁ…見たかった。凄く見たかった)」


恋人の姿が瞼の裏に張り付き瞳を閉じるだけで簡単に想う姿が浮かびジワリと心が溶けていく感覚


再び文字へ眼を通すが段々手紙を送り付けた本人に飛び付きたくて仕方なくなってきた











うずうずしながら、理性で抑えつけながら続きを読む















無駄に頭が良いセイジュの記憶により鮮明に残る手段を考えると”物”がいいんじゃねーかと思った

年いってからふと思い出して今日この日が色褪せてるなんてオレもお前も嫌だろ?

むしろオレが嫌だ。だからいつでもこの手紙読み返してオレへの愛情を高めなさい














「…ふふ、はい先生」


赤司に命令を下しふにゃ、と笑い返されながら受け入れられる存在などこの世に1人だけだろう
















あ。オレの思いが揺らがねぇのかとか思ったら覚悟しろよ?絶対自力で歩かせねーから

それにセイジュを傷つけるのはもう、できねぇよ

お前傷つけて平然としてられる筈がないからな今も昔も…愛されてるな?オレに














ふしゅぅぅぅ




顔から蒸気が出てくるのは決して夢じゃない

ストレートにぶつけられる愛情は赤司を心を揺さぶりぐちゃぐちゃに掻き回し正常な働きを阻害してしまう

慣れている筈なのに普段と違った手法で愛を伝えられて…ああ、顔あつい













…それすら嬉しくて愛しくて仕方ないなんて本当にどうしようもないね、ボク等は
















そんで本題なんだが…あー、なんていうかオレの中ではありきたりな方法なんて嫌なんだ


だからこそこの手紙だって書いた訳だしな


とりあえず…ここでちゃんと書くから読んだらオレのとこにすぐに飛び込んで来い


そしたら同じ言葉をオレから直に言わせてくれ。心の準備はいいか?言う…いや書くぜ?







…___

















読み上げた瞬間腹から声を出し名を叫ぶ




「…、アキラッ!!」














言われたままに本能のままに感情のままにリビングのソファに寛ぐアキラ目掛けて飛び付く



「ぁだッ!」なんて情けない声が聞こえた気がしたけど気にせず膝の上に乗りあがりぎゅうぎゅうに抱きつく


赤司の心を支配するもの。嬉し過ぎて泣きたくなるほどアキラを愛しいと思う深い愛情が身も心も焦がす











赤司の尋常じゃない様子にピンッときたらしく優しく抱き上げグスグスと鼻を啜る赤司の耳に口を触れさせそのまま魔法の言葉を囁く




































「__結婚してくれねぇかセイジュ」



























「っおねが、ヒック…します」

「…こちらこそ。藍澤征十郎さん」







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