黒子のバスケ

□オリオンのままに 23Q
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想像してたのはショッキングピングの室内に回るベッド

品位の欠片さえ感じられないのだろうと思ってた…のに












「……」

「普通のビジネスホテルみたいだね」

「…ああ」
















いわゆるラブホ、の一室で赤司は呆然と立ち尽くす














(黒子から借りた同人誌と全然違うじゃないか…!間接的にも情報が入ってたから余裕保っていられたのに、どうしよ…物凄く帰りたい)













想像してたのと違う光景に赤司が緊張してるのを放置し室内あらゆる所を探索して来たアキラが興奮気味に赤司へと報告











「大人の玩具専用自販機があった!買いたいからボクの財布返して」

「無駄遣いダメ絶対」

「今から征ちゃんに使うんだから無駄じゃな痛ッ」










浪費癖を改善する為財布の紐を赤司に握られてるアキラは申し入れを入れたが即却下された上頭を叩かれた

じんじん痛む頭を撫で不満気に口を尖らせ赤司を盗み見てきょとんと表情を変える














(大人の玩具ってバイブとかローターとかの事だよな…それって理性壊れる位の快楽を与える道具だって同人誌見る限り俺はそうだと認識してる。理性壊した姿なんて…は、恥かしくて見せられる訳なんてないじゃないか!)















カァァと赤面し視線をあちこちにやり挙動不審な赤司の姿は密かに溢れる色気が混じりアキラは魅入ってる視線を慌てて外し赤司の手を引き自販機の前で赤司をずいっと前に出し手を解放

紙面上でしか見た事ない普通はモザイクがかかる玩具を直で見た赤司はオドオドと困惑した顔持ちでアキラを振り返り手渡された万札を反射的に受け取ってしまう












「これ、」












近くにあるダブルベッドに荒く座り持ってた紙袋を床に置いたアキラは相変わらず楽しそうに笑みを浮かべ落ち着いた声色で言う













「とりあえず征ちゃんが今使ってほしいの1つ買って」

「まて。アキラは買わないんだよな?俺が1つ買って残りは全部アキラが買うなんてオチじゃないよな?」

「…(ぷい)」

「…はぁ。全部買うのはやめろ。俺とお前がそれぞれ1つずつ買う事にしよう、な?」

「滅茶苦茶必死なのは伝わったからボクが折れてあげるよ」

「約束だからな?絶対な?痛いのは嫌だからな?」

「はいはい(必死すぎ…)」












赤司の必死すぎる形相にアキラが苦笑いで折れる

ホッと安心した一息を吐くと自販機の前でふむ、と考え込む












ゴムとローションは隣の小さな自販機にあるが大人の玩具とは言えないので選択肢の中に残念ながら入れない

バイブやらローターは勿論SMグッズや媚薬なんてものも置いてあり赤司は正直どれを買っても自分が啼かされるのは変わらないだろうと腹を括る

ザラッと並ぶモザイク物の玩具を一通り見て唯一自分の記憶になかった玩具に興味を持ち試しに買ってみる。ガシャンと音を立て箱に入って落ちてきたのを取り出し裏の説明書を適当に見ながら背後のアキラへ声を掛ける













「アキラ〜。コレ何か知ってるか?」

「んー?…うわぁお。知らないでよく買ったねスゴイスゴイ」












赤司から箱を受け取り中から透明な袋に入ったシリコン製のピンク色の玩具を取り出す。大中小のサイズの玉が列を成し箱に収める為曲がってたのを戻せばすんなりと戻り元のサイズに戻る



全長は30cm近く玉の最後尾にはプラスチック製の透明なリングが付いてありそこが持ち手となってるらしい






ふにふにと赤司がゴルフボールサイズの大きめのピンクの玉を触り「で?」とこの妖しげな玩具の商品の説明を促しアキラが面白そうに眼を細めた
















「アナルパールって知らない?」

「………っ〜〜!む、無理だ!やっぱりコレ以外ので…!」

「はい却下」
















名前を聞いて暫くは思考していた脳が微かに聞き覚えのあるワードの記憶を引っ張り出しそれによって紙面上でどんな目に合ってたかを思い出せば赤司の顔色は青褪める

アナルパールをアキラの手から奪取しようとするが空振りばかりで不意打ちも効きそうにない様子に憤りを感じ始めふるふると震える赤司

その光景を慣れた手付きで赤司を姫抱きにして玩具をベッドに置き紙袋を持ったアキラが聞き流しつつ風呂場へと向かう















「俺は絶対使わないからな!」

「男に二言はー?」

「有るにきまってるだろ俺は女々しいんだから!ふんっ」

「日本人なら腹を括るべきでしょ。ハラキリ!」

「よし。アキラの愚息を鋏でちょん切ってからならアナルパールだかアリマパークだかを使ってやる。ホラ、出せ」

「…征ちゃん、手で鋏作ってるとか可愛い」

「仕方ないだろイベント会場に一般人が鋏持って来ちゃだめだって黒子に言われたんだ…だから今日は没収されて持ってない」

「怒られちゃった?」

「…うん」

















しょぼん



ぷんすか怒ってた表情から一変しょんぼりと怒られた子どもみたいな顔になり意地を張り姫抱きの状態で頑なにアキラの首に回さなかった腕をするりと伸ばししがみ付く






普段赤司は一度機嫌を損ねるとなかなか素直にならないと知ってるアキラは自分の首筋に素直に顔を埋めた目下の赤髪の旋毛を見つめちゅ、と無意識にキスを落としていた

首元からくぐもった声がしたのに我に返り慌てて脱衣所に駆け込み姫抱きの体勢からだっこに変え膝上に赤司を置いたまま床に腰を下ろす。持ってた紙袋から先程のイベントで着ていたブーツを除いた軍服上下を取り出し赤司の横に置き、赤司の服に手を掛ける














ひやりと体温より低い温度が素肌に触れ反射的に身が縮こまる



「んっ、アキラ…ここで?」

「ここではしないよ。征ちゃんを先に風呂入れようと思って脱がせてるんだけど」

「なら俺が、ぁ…っ脱ぐから!ぅ、あんんン…!」

「んん、ふ」












言葉を紡ぐ口を塞ぎそっと服の下に侵入してた手で胸の突起に軽く爪を立てやんわりと親指で捏ねくれば悩ましげな嬌声が脳内に直で響き理性がぶれる

舌を入れずに角度を変えると触れるだけのキスに物足りなかったのか赤司の舌が何回もアキラの唇に押し当てられ蕩けたがっていた












「はふ、う、…んん!あぅうッ」















理性崩壊を避ける為頑なに舌の侵入を許さず必死で抗ってくる赤司によって互いの唇は唾液で濡れた音が響く

さすがにこれ以上はまずいと引き際を感じとったアキラが口を離し煽ったお返しとばかり尖る胸の突起を薄い服越しに甘噛みをすれば赤司の背が仰け反りくたりと体から力が抜け落ちたのを支え膝上から床にそっと移動させた


はふはふと少し上がった息をする赤司がゆっくり顔を上げ欲を混ぜた瞳のままアキラを真っ赤な顔でギッと睨み恥かしそうな声を張り上げる




















「ッ脱ぐから出てけばかぁ!!」






















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